服役中の受刑者が体調不良訴えた後に死亡 遺族が約3900万円の損害賠償求め提訴「適切な医療受けられず」

名古屋刑務所で服役中の男性受刑者が死亡したのは、適切な医療を受けられなかったからだとして、遺族がおよそ3900万円の損害賠償を求めて国を提訴しました。

愛知県みよし市の名古屋刑務所では、暴行罪で懲役10か月の判決を受け服役していた男性受刑者(当時71)が体調不良を訴えた後、2022年3月に死亡しました。

遺族は5日、「体調不良を訴えたものの、適切な医療が受けられず死亡した」などとして、国を相手取りおよそ3900万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴しました。

男性受刑者の弟は、提訴後の会見で「今後、刑務所の中でこうした事件が起こらないようにしてほしい」と話しました。

名古屋刑務所では2022年、別の受刑者が刑務官22人から暴行などを受けたことが発覚していて、死亡した男性受刑者の遺族も法務省の有識者検討会に調査を求めています。