女子高校生が勇気ある行動で1人の命を救いました。通学中に見つけたのは橋の欄干を乗り越えて飛び降りようとしたブラジル人の男性。女子高生が説得する際に使ったのはスマートフォンの翻訳アプリでした。
先月、阿賀野川にかかる新潟市北区の松浜橋で…
【杉山萌奈アナウンサー】
「女子高校生は橋の上で立ち尽くす男性のそばを通り過ぎますが、振り返ってみると男性は橋の欄干の向こう側に立ち、今にも手を離そうとしていたということです」
自転車で通学途中だった高校3年生の井口綾乃さん。橋の欄干を乗り越えて飛び降りようとしている50代男性を見つけると…
【井口綾乃さん】
「あ、ヤバイと思って自転車置いて走ってきた。手をつかんでダメだよと。自分が手を離したら相手が落ちちゃう感じだった。必死に手をつかんだ」
井口さんは男性の手をつかみ「落ちちゃダメ」と叫びましたが、男性は訴えに応じなかったと言います。
【井口綾乃さん】
「しばらく落ちちゃダメ」「ダメ」とずっとやりとりして諦めて上がってきてくれた」
戻ってきた男性の顔を見て外国人だと分かると
【井口綾乃さん】
「相手に英語OKか聞いたらポルトガル語って言った」
そこで・・・
【井口綾乃さん】
「Queidade(何歳?)って言ったら答えてくれて」
井口さんが使ったのはスマートフォンの翻訳アプリ。翻訳アプリを使ってブラジル人の男性と会話をしたと言います。
【井口綾乃さん】
「授業で英語を翻訳する時に使っていてこれ使えるかもと思った。(スマートフォンを操作する手は)震えていた、足もガクガク」
井口さんは会話することで男性を落ち着かせて土手まで移動。そこで警察に通報しました。
勇気ある行動と機転の利いた対応で男性の命を救った井口さんには警察から感謝状が贈られました。
【井口綾乃さん】
「結構私フレンドリーなほうでたくさんいろいろなことを話したのが大きいかなと思う。相手も泣いていて私も泣いていた」
また、迷わず人命救助出来た理由については…
【井口綾乃さん】
「お父さんはつらいことがあっても死ぬのだけはダメという教えだったので、それが影響があるのかなと。うまく出来たかは分からないけど、自分も頑張って相手も死なずによかった」