昨今、ユーチューバーやインスタグラマーなど、動画配信者による非常識な行動が後を絶たないが、海外でも状況は同じようだ。
カナダ・バンクーバーのコーヒー店前で殺人事件が発生し、偶然通りかかったインフルエンサーの男性が血まみれの被害者を撮影。SNS上に動画や写真を投稿して物議を醸している。海外ニュースサイト『New York Post』『Toronto Sun』などが3月31日までに報じた。
報道によると3月26日夕方、TwitterやTikTokで活動中のインフルエンサーの男性A(年齢不明)が、スターバックスの前を通りかかったという。店の前のスペースでAは、男性2人が争っているのを目撃した。直後、男性が腹部を刺されて、周辺は血まみれ状態に。刺された男性は地面に倒れて動かなくなったそうだ。
>>人気インフルエンサー、ライブ配信中に殺害される 犯人はライバルか、待ち伏せして腹部を刺す<< 刺された男性はすぐに病院へ搬送されたが、死亡が確認された。捜査関係者によると、亡くなった男性は37歳のBで、この日交際相手の女性と、3歳の娘の3人で来店していた。しかし、娘のそばで電子タバコを吸う32歳の男がいたため、Bが注意したところ、言い争いに。のちに2人は外へ。口論はエスカレートし、男がBを刃物で刺したという。なお、刺した加害者の男は店内にいたところを、駆け付けた警察に逮捕されている。 事件を目撃したAは、一部始終を動画撮影していた。Aは、数日後に自身のSNS上に、事件の動画および写真を投稿。動画内でAは「男性が死んだ。本当に死んだよ。なんてことだ」などと半笑いで実況。投稿した写真は地面に横たわり、血まみれのBと映るセルフィー写真であった。 動画と写真は拡散し、AのSNS上には「非常識にもほどがある」「遺体の横でセルフィーを撮るなど不謹慎だ」「ケンカを止めようとしないで面白がるバカ。Aも逮捕されるべき」「人の命よりも、動画再生数のほうが大事なのか。クズ」「刃物を持った男がいるし、助けに入るのは難しいと思うが、撮影はさすがにできない」と批判が殺到した。 批判を受けて、Aはのちに釈明動画を投稿。動画内でAは「現場を目撃したショックで、居心地が悪かった。そういう状況では、半笑いの顔になってしまう。不快に感じた人には申し訳ない。刺されて亡くなった人を見ても、そこまで動揺しなかった。知り合いでもないし。死んでしまえば、何もできない」などと話している。現在も、AのSNS上には動画やセルフィー写真は削除されずに残っている。 事件現場に出くわすことはそうあることではないが、動画撮影よりも、人命救助が優先なのは言うまでもない。 記事内の引用について TikToker Alex Bodger faces backlash for selfie near Canadian dad slain at Starbucks(New York Post)より https://nypost.com/2023/03/31/tiktoker-faces-backlash-for-selfie-near-canadian-dad-slain-at-starbucks/ Smirking TikToker explains why he felt nothing while filming Vancouver stabbing(Toronto Sun)より https://torontosun.com/news/national/smiling-tiktoker-explains-why-he-felt-nothing-while-filming-vancouver-stabbing