ファッション誌『VOUGE』カバーモデルに106歳女性 史上最年長の採用が話題

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数あるファッション誌のなかでも、世界的に有名なアメリカ・ニューヨーク発の『VOGUE』。刊行は1892年と歴史が深く、これまで名だたるスーパーモデルや女優たちが表紙を飾ってきた。
そんなVogueのカバーモデルが今、大きな話題となっていることを『Daily Mail』や『The Guardian』が伝えた。
【画像】史上最年長のカバーモデル
このたび『VOGUE』フィリピン版のカバーモデルに選ばれたのは、フィリピンに暮らす106歳のアポ・ワン・オドさん。首都マニラから北に15時間ほど車を走らせたカリンガ州ブスカラン村で、タトゥーアーティストとして生計を立てているという。
アポさんのタトゥーは、同州の先住民ブッツブッツ氏族の時代から伝わる「カリンガ」という伝統的な技法を用いている。ポメロと呼ばれる木のトゲを竹の棒に刺し、そこに水と石炭で作ったインクを流し入れ、肌に彫っていくそうだ。
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アポさんは10代で父親からカリンガの技法を習得して以来、タトゥーアーティストとして活躍している。カリンガを取り入れた彫り師としては、現在フィリピン国内で最高齢だ。
幾何学模様を得意とするアポさんの元には、Wi-Fiも通らない山間の不便な場所にも関わらず、世界中から客が訪れている。そんなアポさんを「VOGUEのカバーモデルに」という案があがった際、編集スタッフは満場一致で賛成したという。
アポさんを採用した理由について、担当者のベア・バルデスさんは、美の概念は日々進化し、多様性が求められる時代であることについて言及。
「私たちが大切にしたいのは人間性の美。さらに彼女は、フィリピン文化の美しさを継承しています」と述べている。
アポさんもまた、自身のInstagramでモデルになったカバー写真をシェア。「文化を受け入れる美しさ、年齢を超えた美。美しさは時代を超越したもの、現代的である必要はない」とコメントしている。
アポさんがカバーモデルを務めたことにより、イギリスの女優であるジュディ・デンチが2020年に作った「85歳」の記録を塗り替えた。
なお、カリンガは血縁者のみ継承することが許され、ここ数年は甥の子供2人にトレーニングを行っているそうだ。
「カリンガでタトゥーを彫ってほしいというお客さんがいる限り、伝統が失われることはないでしょう。私も視力が健康なうちは現役ですよ」とメディアに明かしている。

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