自衛隊の「宇宙船みたいな新兵器」ついに試作へ!? “未来の海戦”で重要な役割 対艦ミサイルも発射可能

海中に潜ることもできるようです。
防衛装備庁は2024年11月1日、自衛隊が海上で運用する新たな無人兵器「戦闘支援型多目的USV」の研究試作に向けた企画競争募集要領を公表しました。
自衛隊の「宇宙船みたいな新兵器」ついに試作へ!? “未…の画像はこちら >>USV(無人水上艇)の運用能力を持つ「もがみ」型
「USV」とは無人水上艇のことで、最近ではウクライナ軍が「マグラV5」や「シーベビー」と呼ばれる爆薬を搭載した無人水上艇をロシア艦艇への攻撃に投入し、大きな戦果をあげています。
現在、海上自衛隊の装備は、護衛艦や潜水艦などの有人システムが中心です。防衛装備庁は将来の海洋戦について、無人機や自律センサーといった無人システムと有人システムが連携し、ネットワーク中心の戦闘に変化すると想定しています。 水中における戦いは、人的被害を極限まで低減できる海洋無人機の実用化、探知能力の向上、艦艇のステルス性向上が重要になります。将来の海洋戦に対応すべく、現在研究が進められている無人装備の一つが「戦闘支援型多目的USV」となります。
防衛省は2024年度予算に、「戦闘支援型多目的USV」の研究費として248億円を計上。警戒監視や対艦ミサイル発射といった機能を選択的に搭載でき、有人の艦艇を支援可能なUSVとなる見込みです。 2023年8月に初めてイメージ図が公開され、宇宙船のような外観がSNSなどで話題となりました。外観はステルス性が意識され、潜水艦の「そうりゅう」や「たいげい」型でも採用されているX舵が装備されていましたが、2024年8月に公開された新たなイメージ画像では、船体形状が大幅に変更されています。 防衛装備庁は、複数のUSVを試作し、海上試験やシミュレーションによる検証を行う方針。自動運航、搭載機器の選択運用、複数USVの連携、潜水航行など、ステルス性を持つUSVシステムを実現するとしています。