30を超える能舞台が残る新潟県佐渡市で11月18日、市民に能への関心を高めてもらおうと、能楽師による公開講座が開かれました。
講師を務めたのは、能楽師の松木千俊さんです。
【能楽師 松木千俊さん】
「そんなに一つの地域に能舞台があるところはどこにもございません」
講座では、松木さんが小道具などについて解説したほか、参加者が本物の装束を身につける場面も。
約40人の参加者は熱心にメモを取り、能の世界に引き込まれていました。
【装束を身につけた人】
「600年以上という能楽の深い歴史も実際の重み以上に、心にずしりと感じるような瞬間だった」
【能楽師 松木千俊さん】
「種をまいて芽が出る作業を、地道なことだが、惜しまずにやっていかなくてはいけない」
一方、真野地区の大膳神社では、能舞台の茅葺き屋根のふき替え作業がまもなく始まります。
【大膳神社 日野八潮 宮司】
「舞台もそうだが、芸能自体もずっと守ってこられたものなので、なんとかそのままバトンを引き継いで渡していきたい」
能の島・佐渡を守るための地道な努力は続きます。