運ぶ手段も欲しいとの現場からの切実な声
ドイツ政府は2023年1月27日、レオパルト2A6M戦車の供与とともに、その運用を支援する各種重装備も引き渡すとして、多数の軍用トレーラー(重量物運搬車)も供与することを明らかにしました。
「戦車運ぶトレーラーも必要!」 重量物運搬車 ウクライナへ大…の画像はこちら >>ウクライナへ供与されるといわれているドイツ連邦軍の重量物運搬車「エレファント」(画像:ドイツ連邦軍)。
具体的にはトラクターユニットが78台、セミトレーラーが86台とのこと。一部報道によると、ドイツをはじめとした西側各国から戦車など様々な重装備の供与が決まるなか、ウクライナ軍では重量物に対応可能なトラクターの不足が切実な問題であったといいます。
軍用トレーラーは戦車だけでなく、自走砲や歩兵戦闘車、装甲兵員輸送車、装甲ブルドーザー、その他大型重機などを運ぶことが可能です。また故障などにより修理が必要になった際も動かすためには不可欠であり、現場ではその必要性が訴えられていたとのこと。
なお、ドイツ政府が戦車の供与を決める1週間前(1月20日の週)に発表していた内容ではトラクターユニット12台、セミトレーラー4台だったため、大幅に増加しています。
ちなみに、ウクライナメディアが報じたところでは、供与される戦車運搬車には「エレファント」重量物運搬車の名が挙がっているそうです。同車は1970年代後半からドイツ連邦軍で運用されています。ただ、現在では後継の「マンモス」がメインになっているほか、2022年6月からは新たな重量物運搬車としてスカニア製SLT650の導入が始まっています。
こうしたことから、ドイツ政府は旧式化した「エレファント」をウクライナに大量供与することを決めたようです。