志願倍率は「17.05倍」 県内有数の進学校“明和高校”の附属中学 高倍率は一時的?2025年に愛知県内初の公立中高一貫校が4つ開校

名古屋市緑区の学習塾で勉強する小学5年生たち。中学受験はまだ1年以上先のことですが、児童たちが学んでいるコースは、「公立中高一貫校受検対策クラス」です。愛知県では来年度から公立中高一貫校が開校します。現在ある刈谷・半田・明和・津島の4つの県立高校に「附属中学校」が併設されます。入学できれば基本的には高校受験がないという人生の選択。愛知県立の中高一貫校は初めてということで注目されてきましたが、多くの志願者がいます。
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12月9日発表の倍率は、4校平均で約8倍。なかでも、名古屋市の明和高校附属中学校は、普通コースの定員が80人。これに対して志願者は1364人。倍率は約17倍です。志願した6年生とその母親はこの倍率について…(母親)「本当にすごいなと思った。そこまで高くなるのは予想できなかった」(小学6年生)「わ~みたいな…(Q:もっと頑張ろうという思いは?)頑張ろうかなみたいな感じ」
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難関大学にも毎年多くの合格者を出す県内有数の進学校「明和高校」。附属中学に入学できると試験なしで高校に進学できることが約束されます。授業料は中学3年間はもちろん無料ですが、高校3年間は他の県立高校同様年間11万8800円です。去年10月に行われた、明和高校附属中学の説明会に参加した人は…(参加した保護者)「やはり費用面は大きい。(Q 私立との違いですか?)それはありますよね」(参加した児童)「好きなことが6年間ずっと続けられると聞いた。高校受験で興味があることを中断することなく続けられるのでいいかなと」
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愛知県教育委員会は、大学受験までの6年間で幅広い教育ができるメリットがあるといいますが、背景にはこんなことも…(愛知県教育委員会 中高一貫教育室 小野智之室長補佐 今年8月)「2021年くらいから県立高校の欠員が増えて、2000人超えるようになった。魅力的な学校に変わらないとという危機感」2021年度、愛知の県立高校では2600人以上の定員割れに。そのため、県立高校の魅力アップの戦略の1つとして、「中高一貫校」の導入を決めたのです。
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しかし、「狭き門」が予想されたことから、この学習塾ではおととしの段階で中高一貫校への進学をサポートする対策コースを設置しました。今回の明和の志願倍率17倍については…(佐鳴予備校 阿部和道講師)「15~16年前に埼玉県で公立中高一貫校が初めてできた時、その時も(一部は)18倍弱だったので、予想通りの倍率というのが率直な感想。『自分も力試しをしてみたい』という受験者が多く出ることは予想されていた。出願がすごくしやすい受験」講師の阿部さんはこれまでの首都圏のケースを振り返り、初年度の倍率は高くなる傾向があるといいます。次年度以降はどう予想されるのでしょうか。
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(佐鳴予備校 阿部和道講師)「(試験では)本格的な分析力や表現力、そういったものが求められる世界。本格的に準備した子たちだけの戦いにシフトしていくので、倍率は収れんされていくと思う」