18日夜に柏市高柳の住宅で夫婦2人が何者かに刺されて殺害される事件が起き、直後に同じ高柳地区の住宅計8棟が全焼した。閑静な住宅街で立て続けに起こった事件に、住民からは「出歩くのが怖い」といった不安の声が上がっている。
殺害事件の現場は周囲に畑も点在し、火災の現場は開発が進む住宅街の一角。道は入り組んでいる。19日、買い物から帰る途中の70代女性は「普段は遠くのスーパーマーケットにまで行っているけれど、きょうは怖いから近くの所に行った」と不安を口にした。
近隣住民らによると、殺害事件の被害者夫婦は不動産会社を営んでいたという。所有物件を同社に管理してもらっていたという男性は、夫婦の人柄を「気さくでいい人だった。何かトラブルがあったという話は聞いていない」と話す。その上で「静かな土地だから、まさかこんな事件が起こるとは。近くでこんなことが起きると、『闇バイト』などの犯罪も人ごとじゃないと思えてきて怖い」と受け止めた。
火災が起こった現場近くに住んでいる主婦の女性(43)は「18日の午後6時半ごろ『ドカン』と爆発音がして家に振動が伝わってきた。(殺人事件の)犯人が捕まっていないこともあり、きょう(19日)は家から出ないようにしていた」と心境を語る。近所の整備士の男性(75)も「家にいると爆発音が聞こえた。ただの火災で起こる音じゃない。普通じゃないと感じた」と振り返った。