朝日新聞大阪で見つかったネガ、1935年の沖縄が生き生き 写真141点が里帰り

朝日新聞社は30日、記者が1935年に沖縄で撮影した写真のパネルなど141点を県立博物館・美術館に寄贈した。戦前の沖縄を記録した写真は当時の生活や美術、民芸などの研究に活用が期待され、一部を4月28日からの新収蔵品展で公開する。
関連記事1935沖縄 よみがえる古里 | 沖縄タイムス+プラス1935(昭和10)年の沖縄各地の人々の暮らしを撮影した写真のネガフィルム277カットが朝日新聞大阪本社で見つかっ・・・www.okinawatimes.co.jp 朝日新聞と沖縄タイムスは朝日新聞大阪本社で見つかったネガをもとに「よみがえる沖縄1935」を共同企画し、撮影された場所や人物を特定して時代背景などを探った。朝日新聞は横浜、京都、福岡で写真展を開催。日本復帰50年を機に、制作したパネルの寄贈を決めた。
写真は那覇の市場やデパートの様子、糸満の漁師の生活などを撮影。7点は人工知能(AI)を使ってカラー化している。
30日に県立博物館・美術館で開かれた寄贈式で、宮田喜好東京本社編集局長は「戦前の沖縄の写真は貴重と聞いており、県民や沖縄を訪れる人のために活用してほしい。写真に写った人たちも里帰りを喜んでいるはずだ」と述べ、写真パネルを手渡した。
田名真之館長は「人々の暮らしに焦点を当て、生き生きと撮影されている。時代背景や証言も調べられており、戦前史研究に貢献する資料だ」と喜んだ。
(社会部・銘苅一哲)