「徒歩圏内ならノーメイク」の女性は35% – メイク再開テクニックを花王が解説

花王ビューティリサーチ&クリエーションセンターは4月18日、「メイクに関する調査結果」の結果を発表した。同調査は2023年3月、20代~60代の女性1,030人を対象に、インターネットで実施した。

今後マスクを外す機会が増えると想定した場合、メイクをする頻度が増えると思うか尋ねたところ、全体の約7割が「そう思う・ややそう思う」と回答した。年代による差はほとんど見られなかった。

今後マスクを外す機会が増えると想定した場合、メイクにかける時間はどうなるか聞くと、全体の55.5%が「長くなると思う」と答えた。20代が63.1%に対し、50代は52.0%、60代は44.7%と、年代が上がるにつれてメイク時間が長くなると回答した人は少なくなる傾向にある。

今後マスクを外す機会が増えると想定した場合、使用するメイクアイテムがどのように変化するかを知るために、現在何を使ってメイクしているか、今後何を使おうと思っているか尋ねた。

徒歩圏内でのお散歩や買い物では、「ノーメイク(スキンケアや日やけ止めのみを含む)」という回答は現在35.3%だが、今後は23.8%と11.5ポイント減少した。

今後、ベースメイク(化粧下地やBB/CCクリーム、ファンデーション等)やアイメイク(アイブロウやアイシャドウ、マスカラ等)、リップメイク(口紅やリップグロス、リップライナー等)のアイテムを使おうと思う人は、現在使っている人よりそれぞれ増え、中でもリップメイクアイテムの使用は24.0ポイントも増加している。

それ以外のシーンでは、ノーメイク率は現在でも少なく、ベースメイクとアイメイクのアイテム使用率は8~9割と高く、今後に向けてもほぼ変化は見られなかった。マスク有り無しにかかわらず見えている部位へのメイクは使用意向が高い。一方、リップメイクアイテムは他のアイテムに比べて現在の使用率は低めだが、今後に向けて10~20ポイントが増加した。

現在メイクアイテムを使っている、もしくは今後使おうと思っていると回答した人に、悩みや困り事をフリーアンサーで回答してもらったところ、ベースメイクでは、20代は「よれ・くずれ」の悩みが最も多く、「乾燥・肌荒れ」が続いた。50代以上では、汗などによる「よれ・くずれ」がある一方、「シミが隠せない」「厚塗りになってしまう」といった悩みも見られた。

リップメイクに関しては、「色落ち」悩みが全年代を通して最も多く、「色移り」や「乾燥・荒れ」「似合う色がわからない」という悩みも目立った。

コロナ禍がもたらした特有の悩みや困り事も多かった。「ノーメイクが長かったので、うまくメイクできない」「最近使ってないから、うまくできるか自信がない」「マスク使用中は口紅を使っていなかったので、久しぶりに使うと歪んでしまう」などの声が多く寄せられている。

花王BRCCのメイクアップアーティストは、大人女性のきれいをアップデートするベースメイクとリップメイクのテクニックを紹介している。

自然なカバーで汗くずれにも強いベースメイクのコツは「ベースメイクは内側から外側に向かって薄く」。ファンデーションは顔の内側から外側のフェイスラインに向かって薄くなるようにのばしていくことがポイントとのこと。目や口の周りなどのしわやたるみのある部分は、反対側の手で軽く引き上げながら薄く丁寧になじませると、よれにくくなる。汗くずれが気になる場合は、さらっとした使い心地のリキッドタイプがおすすめだという。

ファンデーションの後にフェイスパウダーを顔全体につけることで、きめ細かい仕上がりになるだけでなく、ベースメイクがくずれにくくなる。また、マスクの擦れによるよれやくずれを防ぐ効果もあるとのこと。

ふっくら唇で若々しく見せるリップメイクのコツとして、加齢による唇の変化を知ることも大事だという。唇は、加齢に伴い色がくすむだけでなく、形も変化する。年齢が上がると、唇の厚みがなくなり、ふっくら感が失われ、輪郭もぼやけてくる。

唇が薄くなったと感じる場合は、唇の形にあわせて口紅を塗るよりも、輪郭を少し大きめに仕上げること(オーバーリップ)で、唇がふっくらと見え、人中(じんちゅう;鼻の下の溝)も短くなって若々しい印象になるという。

また、ぼやけてきた唇の輪郭を補整し、薄くなった唇をボリュームアップさせる効果がある「リップライナー」を使うこともすすめている。唇を自然にオーバーリップに仕上げるには描く範囲が大切で、唇の赤い部分と肌との境目に、少し盛り上がった部分があるが、この部分まで塗ると不自然に見えず、ふっくらとした仕上がりになるという。

リップライナーで描いた後は、口角から唇中央に向かって口紅(スティックやチップ等)を滑らせる。選ぶ色は、血色がよく見える色がおすすめとのこと。選んで最近の口紅は透明感の高いタイプもあり、見た目は鮮やかすぎるように見えても、塗ると自然な血色感が生まれるものも多いという。ティントタイプは色もちもよく、血色感のある口もとを長時間キープできる。