太田光、「サンジャポ」でテロ容疑者の人物像、動機を報じるべきかの是非で見解…「殺人をもっともっと否定することをやるべき」

TBS系「サンデー・ジャポン」(日曜・午前9時54分)は23日の放送で、岸田文雄首相の演説会場に筒状のものを投げ込んだとして威力業務妨害容疑で逮捕された木村隆二容疑者(24)を巡り、テロ容疑者の動機や人物像をどこまで報じるべきかを議論した。
今回の事件は15日に衆院和歌山1区補欠選挙の応援で訪れた和歌山市・雑賀崎(さいかざき)漁港の演説会場で、岸田主将の登壇場所の近くに筒状のものが投げ込まれ爆発した。番組では、事件後、木村容疑者の動機や人物像が報じられているが昨年7月に安倍晋三元首相(享年67)が参院選応援で訪れた奈良市で街頭演説中に銃撃されて死亡した事件に関連し政治家、文化人、芸能人ら各界の著名人が報道を巡り賛否の声が出ていることを伝えた。
スタジオでは出演者が報道の是非について議論。MCの太田光は動機や人物像の報道の是非について「こんだけ大きな事件だし報道せざるをえない」とし、安倍氏の事件後にTBSの参院選の選挙特番の司会を務めた太田は、特番で銃撃事件を報じたことに「あの時も我々もかなり迷いながら」とし「相当、TBSで報道部とか人とかいろんな人と話して、要は昨今話題の放送法ですよね。選挙の投票日当日に安倍さんのことを振り返ることもやりつつだったんだけど、誰もあれが正しい放送だったかどうかっていまだに…あんな(報道を)経験をしたことが古い人でもいないわけだからね。でも、事件の大きさから言うと報道せざるをえない。ましてや容疑者がどういう人物だったのかは、やっぱり国民は知りたいわけで」と振り返った。

一方で「ただ、殺人というもの否定することをもっともっとやるべきだったかな」などと明かしていた。さらに安倍氏の銃撃事件報道で「一個どうしても足りなかったと思うことは」とし「安倍さんが政治家、元総理だったこととは別にまずあれが一個の人間の生命を奪ったんだということと、そこに残された遺族がいて。そこは本当に残酷なことなんだということが表現できたらという、その部分が足りなかった」などと振り返り、今回の爆破事件の容疑者も「彼がやった先のことを想像できるようにできなかったのかという気がします」とコメントしていた。