「頻度は?」「タイミングは?」 鉄道会社が教える!電車のシートが『いつもキレイな理由』

毎日、多くの人が利用している電車のシートは、汚れたり、傷んだりするのも早そうなのに、いつもきれいですよね。
一体いつ掃除しているのでしょうか。また、どのような工夫をして、きれいな状態をキープしているのかも気になるところです。
電車のシートの清掃にまつわるさまざまな疑問を、JR東日本に聞いてみました!
まずは、「シートの清掃頻度」や「いつ清掃しているのか」を聞いたところ、以下のような回答がありました。
車両センターへ入区※する時に、車両の清掃を毎日行っています。電車が車両センターに入区する主なタイミングは、朝の通勤時間帯や夜の帰宅時間帯の運行が終わった時です。
座席の汚れや損傷がひどい場合は、状況に応じて交換やメンテナンス作業を行い、快適にご利用いただける状態の確保に努めています。
※車両センターに電車が入ること
車両センターとは、清掃のほか整備や修繕などの各種メンテナンスを行う工場のこと。そこで、毎日しっかりと車両の清掃が行われているようですね。
実際には、どのような清掃を行っているのでしょうか。
車両センター入区時の日常的な清掃では、車両床面や座席の清掃、手すりやつり革・窓などの拭き掃除を行っています。
窓や手すり、何十本も並ぶつり革も全部拭くとなると、かなり大変な作業になりそうですね。
※写真はイメージ
JR東日本の管内で走っている車両は相当な数です。すべての電車をきれいにするには、それだけの時間が必要でしょう。

どうやったら毎日多くの車両の掃除ができるのかを聞いてみると…。
朝の通勤時間帯の運行を終えた車両は、車両センターに入区して日中の時間帯に清掃。
一方、夜の帰宅時間帯に運行を終える列車は、車両センターや、主に電車を置いておくために使われる線路『電留線』へ、1本ずつ順番に入区して清掃を行います。
車両センターや『電留線』へ入区した列車は、清掃員がすぐに乗り込んで清掃を行い、終了すると次に入区する列車に乗り込んで清掃、といった形で順番に行っています。
車両センターに入るタイミングを日中と夜間の時間に分けて、順番に効率よく清掃することで車両をきれいに保っているのです。
また、日中の時間帯に清掃した車両は、夜間に再び走行することもあるので、1日の運行が終わったら、ごみ回収や車両床面の掃き掃除などの簡易的な清掃をしています。
※写真はイメージ
ちなみに、清掃中に乗客の忘れ物が見つかることもよくあるそうです。
車内の忘れ物につきましては、終着駅で駅係員が車内点検を行う際に見つけることが多いです。
ただし、カード類やイヤフォンなどの小さなもので、座席のすき間や奥にもぐり込んでいるような場合は、車内清掃で見つかることも少なくはありません。
清掃時の手間にもなるかもしれいないので、座席のすき間に入ってしまうような小さなものはしっかり管理し、なくさないようにしましょう。
普段何気なく利用している電車のシート。毎日の丁寧な掃除で、いつもきれいに保たれているからこそ、誰もが安心して気持ちよく利用できているのですね!
[文/デジタル・コンテンツ・パブリッシング・構成/grape編集部]