年代別「株式投資で含み損を抱えている割合」、70代がトップ! 少ない年代は?

2009年設立のオンライン株式スクール「株の学校ドットコム」は、株式投資に取り組んでいる全国の20代~70代の男女2,923名を対象に投資活動についてインターネットでアンケートを実施した。調査対象は株式投資に取り組む全国20代~70代の男女2,923名で、調査日は2023年3月31日。調査対象は20代から70代の2,923人。

最初に全国の男女1万人への事前調査で「あなたは株式投資に取り組んでいますか?」との問いに「はい」と回答した2,923人に、現在の投資状況について「含み益」「含み損」を質問した。その結果、全体では64.5%の人で含み益が出ていることがわかった。反対に、含み損が出ている人は26.0%。

ちなみに保有している株式等の評価額が購入額よりも上回っていれば「含み益」、下回っていれば「含み損」と言う。

年代別に見ると、最も割合が高かったのは「20代」と「30代」で、ともに7割を超える74.0%の人が含み益であった。その割合は年代が上がるにつれて下がり、「70代」の51.8%が最も低い結果となった。

反対に、含み損となっている人の割合を見ると「70代」が最も多く39.4%。こちらは年代が下がるにつれて割合も下がり、「20代」が最も少ない16.8%であった。

投資経験の年数別で見てみると、「3~5年未満」の人が含み益の割合が最も高く76.0%であった。最も低いのは「1年未満」の人の44.9%でしたが、その次に低いのは「20年以上」の経験を持つ人の58.5%。また、「1~3年未満」は66.8%、「10~20年未満」は67.0%と、ほぼ同じ割合に。

それに対して、含み損の割合が高いのは順に「20年以上」の31.0%、「1年未満」の30.1%、「10~20年未満」の27.0%であった。

投資経験3~5年の人が最も含み益になっている割合が高い背景には、2020年のコロナショックで大きく下落した後の上昇相場がある。また、1年未満の人が44.9%と最も低くなっているのも、直近の相場低迷の影響があると考えられる。

一般的に、株式投資は運用資金が大きいほど積極的にリスクをとる必要がなくなり、より安全に利益が得られる可能性が高くなる、と言われている。今回の調査でも、含み益となっている人の割合が最も高いのは、運用資金が「1億円以上」の人で86.3%、最も低いのは「50万円未満」の人で48.2%。

ただ、50万円以上~1億円未満の幅で見てみると、運用資金額が大きくなるにつれて割合が高くなるということは無かった。資金額が多ければ多少有利にはなるものの、その影響は必ずしも大きくないのかもしれないと、株の学校ドットコムは分析する。

株式投資の世界では、若者よりも年配者のほうが利益を出していると考えられがちであるが、投資期間が長期であるほど、企業の成長の果実を着実に受け取ることができ、複利の効果も働く。運用資金額が大きいほうが有利であることも、その一因である。しかし今回の調査結果からは、年代が下がるほど利益になっている人の割合が多い、という意外な実態が垣間見えた。

また相場状況の影響はあるものの、全体の64.5%の人が含み益になっているという実情は、これから株を始めたいと考えている人にとって勇気が得られる結果ではないだろうか。