藤井六冠が七冠と“最年少名人”狙う…名人戦第2局 渡辺名人はおやつに「漆黒の甲冑と徳川四天王のタルト」

将棋の藤井聡太六冠が挑戦者としてタイトルを目指す名人戦七番勝負の第2局が、静岡市の老舗料亭「浮月楼」で27日から始まりました。

将棋界で伝統と格式のあるタイトルをかけて始まった名人戦の第2局。

愛知県瀬戸市出身の藤井聡太六冠は7つ目のタイトル、そして名人獲得の最年少記録を狙います。挑戦を受ける渡辺明名人は4連覇を目指します。

対局の舞台は、静岡市にある老舗料亭「浮月楼」。名人の挑戦者を決める順位戦A級の最終局、いわゆる「将棋界の一番長い日」を行う場所としても有名で、藤井六冠も3月に初めてここで対局しました。

藤井六冠(4月26日):
「こちらの浮月楼に、先月のA級順位戦の最終局の際に初めて来ることができたんですけども、今回は名人戦で再び来ることができて本当にうれしく思っています」

すでに1勝している藤井六冠、勝率が9割近い先手番での対局です。戦型は藤井六冠が得意とする角換わりを渡辺名人が避け、力戦模様となっています。

歴史ある対局場で始まった名人戦第2局。地元では甘いおもてなしが用意されていました。

静岡市は、名人戦を盛り上げようと「おやつコンテスト」を開催しました。市内の店から25品の応募があり、市民らが投票。6980票の投票の結果、和菓子と洋菓子4品ずつが選ばれ、静岡の名店「やまだいち」の安倍川もちや、「どうする家康バウムクーヘン 特濃抹茶富士の初雪」と名付けられたお菓子などがおやつ候補となりました。

静岡市文化振興課の担当者:
「静岡市を代表する銘菓ですとか、静岡のお茶やイチゴを使ったお菓子もございますので、どれを食べていただいても静岡の魅力を感じながら食べていただけるかなと思います」

おやつの時間、藤井六冠が選んだのは、静岡市葵区にある大国屋製菓舗の「玄米茶のわらび餅」でした。安倍川の伏流水を使って作られたわらび餅です。

渡辺名人が選んだのは、東京でも人気の洋菓子店キルフェボンが考案した「漆黒の甲冑と徳川四天王のタルト」。家康の漆黒と金の甲冑をソースと金箔で、徳川四天王を色とりどりのフルーツで表現しています。

持ち時間はそれぞれ9時間、27日は午後6時頃に封じ手となり、28日午前9時に再開します。