名古屋市の市立中学校で27日、理科の実験中に劇物である水酸化ナトリウム水溶液が飛び散り、生徒の目に入る事故がありました。
事故があったのは名古屋市南区の市立本城中学校で、27日、2年生のクラスが水の電気分解の実験をしていた際、理科担当の男性教諭(38)が水素の発生を確認するため、気体に着火ライターで火をつけようとしたところ、水酸化ナトリウム水溶液が飛び散りました。
実験中に劇物の水酸化ナトリウム水溶液が生徒の目に入る ゴーグ…の画像はこちら >>
水溶液は、周りにいた生徒5人の顔や服などにかかり、このうち1人は、目に水溶液が入ったということです。
水酸化ナトリウム水溶液は劇物で、高濃度の場合、失明する恐れもあり、名古屋市の教育委員会ではこの実験で、ゴーグルを着用するよう定めていますが、男性教諭は生徒全員に付けさせていませんでした。
目に入った生徒は大量の水で目を洗った後、病院で治療を受けていて、市教委によよると、担当医師は「大事には至らない」と話しているということです。
他の4人については、治療の必要はありませんでしたが、制服の色が変色するなどしました。
ゴーグルを付けさせなかった理由について、市教委の聞き取りに対し、男性教諭は、「ほぼ生徒全員がマスクをしていて、ゴーグルを付けると曇ってしまい、視界が悪くなってしまうと考えた」と話していると言うことです。
市教委は市立学校に実験をする上での注意喚起をするとともに、今後、原因を究明していく方針です。