デジタル化で紙は減っても“電気代が増えた”学校の悩み 人気のふるさと納税 返礼品は「電気料金が安くなる?」物価高で注目

暮らしを圧迫し続ける電気料金の高騰。そんな中「ふるさと納税」が厳しい家計の助けとなるかもしれません。
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中部電力は27日、6月分の電気料金を発表しました。一般的な家庭のモデルで6,945円と、5月分と同じ料金に据え置かれました。ただし、国の総合経済対策による値引きがあってのもので、その支援もことし9月までの予定。先行きは安心できません。
三重県津市の中高一貫校。全校生徒400人余りにタブレットを貸し出し、電子黒板を使った授業を行っています。
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(セントヨゼフ女子学園広報小菅真司さん)「黒板に書く代わりに、生徒のiPadに送る」これで紙の使用量は、従来の半分ほどになったといいますが、新たに電気代が問題になっています。
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(セントヨゼフ女子学園広報小菅真司さん)「デジタル時代になってきているので、電気を使わないことは無理」
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学校によりますと、電気代は、去年の同じ時期と比べ1.5倍に。さらに6月からは契約している電力会社から料金の値上げを通知されていて、エアコンが欠かせない夏を前に、2倍に膨れ上がる見込みです。
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(セントヨゼフ女子学園事務局岩城志門さん)「(生徒に)『我慢して』となかなか言えない」電力消費量を日々チェックしながら、使い過ぎに注意していくということです。
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一方、電気代を巡っては三重県川越町でこんな制度が…。(三重・川越町総務課 吉野昭課長)「『メガソーラーかわごえ』というものがある。その電気をふるさと納税の返礼品として活用している」

町ではこれまで、ふるさと納税の返礼品として、あられやチャーシュー、消毒液などを揃えていましたが、去年12月から新たに「電気」が加わりました。
町内にある太陽光発電所などで発電された電気の、料金が安くなるというもので、プランは1万円、3万円、5万円の3つ。それぞれ実質25%分が返礼品として割り引かれます。
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電気料金高騰の中、家計が助かると人気を集め…(三重・川越町総務課 吉野昭課長)「件数で約3.5倍、寄付金額は約7倍」川越町ではこれまで、ふるさと納税は赤字続きでしたが、昨年度の寄付額はおよそ654万円と、実に7倍に急上昇。返礼品の9割以上が電気料金ということで、町の救世主となっています。
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(三重・川越町総務課 吉野昭課長)「物価高騰の中で、電気代も高騰する中で、家庭でも電気代の一部にあてられるということで、寄付をいただいているのではないかと思っている」
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再生可能エネルギーによる返礼品は、他にも、電気料金の支払いに使えるポイントを返礼品にしている三重県度会町や、1万5000円分の電気料金などを返礼品にしている岐阜県飛騨市の例があります。
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三重県川越町は、暮らしを助け、環境への負担軽減に貢献できると、胸を張っています。