スタートアップ企業装い失業者を犯罪に誘導か 「ATMを15分…の画像はこちら >>
起業する若者が増え、さまざまなスタートアップ企業が世の中に進出している。しかし犯罪まがいのものや、いつ摘発されてもおかしくない不審な企業も少なくないという。
ある犯罪集団が起こした事件の話題を、『Indiatimes』や『THE TIMES OF INDIA』が報じている。
インド東部のビハール州・チャプラ市で先日、スディル・ミシュラという男が立ち上げたスタートアップ企業が、強盗示唆の容疑で摘発された。
じつはその数日前、ウッタル・プラデーシュ州のラクナウ市でATMが壊され、中に入っていた3,958万インド・ルピー(約6,480万円)が盗まれる事件が発生していた。
警察は犯人とみられる4人の若者を逮捕し、所持していた913万インド・ルピー(約1,500万円)を押収した。
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警察は捜査のなかで、市内に設置してある1,000個以上もの防犯カメラをくまなく調べ、モバイルデータや通行記録なども分析。その結果、犯罪に使われたATMの近くの民家から、不審な青色の車が出入りしていることを突き止めた。
その車両が市内を走行しているところを呼び止め、乗っていた4人の若者の逮捕に至ったという。
取り調べのなかで、4人は「ミシュラという男にこの方法を教わって犯行に及んだ。グループの間で、ボスは『ATMババ』と呼ばれていた」と供述している。
男は失業して困っている国内の若者たちに「稼げる方法がある」などと声をかけ、自身が立ち上げた企業に勧誘。
若者たちは3ヶ月におよぶ訓練を受け、周辺のガラスや壁、防犯カメラに特殊なスプレーをかけながら、ATMのあるブースに出入りする方法を教わったという。
さらに訓練では、マシンをこじ開け中から現金を盗み、これらすべての工程を15分以内に終わらせる必要があることも教わった。その後、彼らは15日間のライブ・デモンストレーションを行い、合格した者だけが市内の犯行現場に送られたという。
過去1年間に、類似の事件がインドで30件以上も発生していることから、警察は今後、主犯格であるミシュラに焦点を定め、逮捕を急ぎたいとしている。