4年ぶり「上げ馬神事」復活 “天下の奇祭”にかける19歳 涙の初挑戦 約2mの土壁乗り越えられるか 三重・桑名市

三重県桑名市の多度大社では、およそ700年の歴史を持つ「上げ馬神事(あげうましんじ)」が4年ぶりに復活。19歳・初挑戦の舞台裏に密着しました。
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武者姿に扮した地元の若者が馬に乗りおよそ200メートルの馬場を疾走。傾斜30度の坂を駆け上がり高さおよそ2メートルの土の壁を乗り越えられるかどうかで1年の豊作や景気を占う「上げ馬神事」。
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およそ700年の歴史を持つ天下の奇祭が4年ぶりに復活しました。
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今回、初めて挑戦したのは地元・桑名市多度町に住む蛭川和哉(ひるかわかずや)さん19歳です。
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「きのうよりは緊張はほぐれてきょうは『やるだけ』という感じですね。全力で頑張っていきたいと思います」
4月、多度大社で行われた馬に乗る「乗り子」を決める「神占式(しんせんしき)」で見事選ばれた蛭川さん。
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(父・勇樹さん)「長男が生まれて『馬に乗せたい気持ち』は誰しも祭り関係の人なら思う願いなので、こういう姿を見ると、胸がいっぱい」
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大役に選ばれてから、本番での成功に向けて毎朝4時半から過酷な猛特訓を続けてきました。そして、4日の本番。
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「緊張します。まだあれをやるっていう実感がないです。Q.何をやる?坂上げをる」着替えを終え準備万端の蛭川さん。馬に乗っていざ、本番の会場へ。最後の最後まで入念に練習を行います。
「(本番会場で)走るのは初めてで不安はあったけど乗ってみたら意外と思っていた以上にできた。いまのところはほっとしている。Q.現時点での手応えは?いいです。100%自信あります」

午後1時、大勢の見物客が集まってきました。ことしは16歳から29歳までの6人の男性が挑戦。この日、与えられたチャンスは、1人2回のみ。蛭川さんの両親や姉も心配そうに見守る中、いよいよ本番です。
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一回目の挑戦は、他の挑戦者も全員失敗に終わります。
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そして…、2回目も失敗。
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(家族)「良いところを見せることができなかったのが非常に残念ですね。上がる上がらんは別として、この祭りに坂に挑戦する息子の勇気自体が驚くほど男らしかったですね。悔しいです。これが多度祭りなんです」
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そして、蛭川さんの目にも涙が。この日、成功した人はいませんでした。
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上げ馬神事は5月5日も行われ、蛭川さん、最後の1回にすべてをかける覚悟です。
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(蛭川和哉さん)「悔しいより本当申し訳ないのが強いですかね。(あしたは)絶対何がなんでも上げたい。絶対上げます」
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