受託収賄等の罪で有罪確定…美濃加茂市長が求める再審 名古屋高裁が開始認めない決定 市長「悔しさと憤り」

受託収賄などの罪で有罪が確定した岐阜県美濃加茂市の藤井市長は、再審=裁判のやり直しを申し立てていましたが、名古屋高裁は2月1日、再審開始を認めない決定をしました。

美濃加茂市の藤井浩人市長(38)は、中学校への浄水プラントの導入で、贈賄側の業者に便宜を図る見返りに現金30万円を受け取った受託収賄などの罪に問われ、一審は無罪だったものの、二審の名古屋高裁で逆転有罪判決となり、2017年に確定しています。

有罪判決では、業者の知人男性が「『市長に現金を渡した』と業者から聞いた」と証言し重要視されましたが、再審請求で藤井市長は「弁護団が知人に聞き取ったところ、『取り調べで検察に聞いた前提に合わせて証言した』と明らかにした」と主張し、誤った証拠で有罪とされたと訴えていました。

藤井美濃加茂市長:
「残念な結果です」

名古屋高裁は、知人の証言の変遷について「8年以上が経過し記憶が減退するのも当然で、にわかに信用できない」として、「確定判決に合理的な疑いが生じる余地はない」と請求を棄却しました。

藤井美濃加茂市長:
「悔しさというか、憤りが強く込み上げてくる。私自身としては冤罪と強く訴えているこの事件。再審請求も含めて、今回の件に対してしっかりと向き合い、戦っていきたいと考えております」

藤井市長側は決定を不服として即日異議を申し立てています。