重責を担っている!?
海上自衛隊は2025年2月17日、最新鋭の護衛艦「のしろ」が令和7年豪州方面派遣訓練のため、佐世保を出港したと発表。公式Xで出港の様子を公開しました。
海自の最新ステルス艦が「長旅」に出発!1隻だけで南半球へ 実…の画像はこちら >>もがみ型護衛艦(画像:写真AC)
「のしろ」は、2022年に就役したもがみ型護衛艦の3番艦で、佐世保基地を母港とする第13護衛隊に配備されています。同艦は今後、オーストラリアとフィリピンを訪問する予定。派遣期間は4月3日までで、その間に各国海軍と共同訓練などを実施します。佐世保を出港する際は、海上自衛隊の伝統である「帽振れ」で見送られた模様です。
もがみ型はステルス性を考慮した平らな外観が特徴。高くそびえ立つピラミッド型のマスト(柱)は「ユニコーンアンテナ」と呼ばれるもので、従来はマストの複数個所に取り付けられていたアンテナを1本の支柱内に集約し、優れたステルス性能を実現しています。
従来の護衛艦と比べ、船体のコンパクト化や調達コストの抑制、省人化にも配慮した設計であることが特徴です。毎年2隻が建造されており、配備がハイペースで進んでいます。
また、日本はオーストラリアにフリゲート艦の輸出を目指しており、もがみ型の能力向上型である新型FFM(令和6年度護衛艦)を提案しています。オーストラリアの新型フリゲートは、現用のアンザック級フリゲートを更新するためのもので、最終トライアルは日本とドイツの一騎討ちとなります。日独が受注を競う中、「のしろ」が派遣されることになります。
ちなみに、「のしろ」の先代となる軽巡洋艦「能代」は1944年10月のレイテ沖海戦(捷一号作戦)に参加した後、フィリピンのミンドロ島沖で戦没しています。