三重県桑名市のこども園で、保育士が園児に対して4時間にわたり給食を食べきるよう強要するなどの虐待が疑われる行為があったとして、市が立ち入り調査を行っています。
桑名市にある私立「長寿認定こども園」。0歳から6歳までおよそ140人が通っています。
(リポート)
「虐待の疑いがあったこども園です。給食を食べ終えるまで4時間席を立てず、失禁した子供もいたということです」
きっかけは2023年3月、複数の保護者が桑名市に相談に訪れたことでした。
<保護者ら>
「1人の子供が、給食を食べるように強要されていた」
「その子は長時間トイレに行けず、お漏らしした」
桑名市によりますと、虐待が疑われる「不適切な保育」があったのは2歳児から3歳児が通うクラスで、2023年2月、給食を食べ終えることができない園児に対して、保育士が4時間にわたり食べることを強要。その際、園児が失禁したということです。
他にも園児を移動させる際に、保育士が園児の足を引っ張る行為もあったということです。
園は事実を認めていて、4月21日に保護者会を開き「不適切な保育」があったことを説明しました。
姪がこども園に通っていた男性:
「4時間という時間だけをとってみればあまりにも長い。捉え方によっては、その子に対する虐待という感じもするので」
この問題を受けて、7日付けで園長が辞任したほか、不適切な保育に関わっていた職員6人に対して、自宅待機させるなどの対応をとっています。
桑名市は4月28日から立ち入り調査を行い、こども園の職員およそ40人から聞き取り調査を進めるとともに、保育士を派遣して園児たちの心のケアに当たっています。
桑名市の子ども未来課長:
「本当にあってはならないものでありまして、大変遺憾に感じております。今後につきましては、不適切保育に関する相談や通報の窓口を設置しましたり、第三者委員会を設置するようなことも考えております」