千葉県は8日、物価高騰の県独自策として、小中学の全児童・生徒と、高校の新1年生を対象に、1人一律1万円を支給する支援策を行う方針を決めた。また、国の交付金を活用し、県内のLPガス利用世帯と、特別高圧で受電している中小企業等にも新たに支援を行うなど負担軽減を図る。近く開催される臨時県議会に5月補正予算案を提出する。
県によると、補正予算規模は209億2900万円で、「生活者支援」に84億6900万円、「事業者支援」として124億6千万円を確保する。補正後の予算額は2兆2180億5400万円となる。
生活者支援のうち県独自で行う「子どもの成長応援臨時給付金」は、物価高騰の影響を踏まえ習い事や体験活動などの経費の負担を軽減するため支給。県内在住の小学1年~中学3年の全児童・生徒が対象で、保護者の所得制限なしで1人一律1万円。小学生は計約32万人、中学生は計約16万人。予算成立すれば、市町村を通じて早期に支給する方針。
また、制服や教材購入等の負担軽減のため公・私立高校等の新1年生を対象に県独自で1人一律1万円を支給する。県内在住が条件で、県外に通学している生徒も対象。保護者の所得制限はない。学校を通じて申請手続きを行う方向で調整している。
小中と高1の支援には、災害復興・地域再生基金計60億円を活用する。
また、国のガス料金激変緩和措置の対象ではないLPガス利用世帯には、半年分の上昇額の半分に相当する2400円を支援する。
このほか、国が決定した物価高騰対策を受け、農・漁業者や医療機関、社会福祉施設等の支援も行う。