去年8月、記録的な豪雨によって甚大な被害を受けた村上市小岩内地区。当時、土砂に覆われた田んぼでは今、田植えが行われています。
【松村キャスター】
「去年、あの山から大雨のため大量に流れ込んだ土砂。その撤去はつい先日終了した。今は念願の田植えが行われています」
村上市小岩内地区5月4日に始まった田植え。
【MIRAIこいわうち 高野貞昭常務】
「普通に田植えができて稲刈りができること、その普通を味わっているという感じです」
小岩内地区で仲間と共にコメとトマトを生産している高野貞昭さん。
去年8月の大雨で甚大な被害を受けたこの地区は、田植えという当たり前の風景も失いかけました。
高野さんたちが営む20ヘクタールの田んぼではコシヒカリと新之助を栽培していましたが、稲刈りを前にそのほとんどが土砂に覆われました。
【MIRAIこいわうち 高野貞昭常務】
「歩けないくらいの泥の量でしたね、稲穂は…ここはまったく見えなくなりました。人間の手ではどうすることもできないような8Mの流木が入って来ていたり」
去年の収量は例年の3分の1程に。
その後、去年11月から4月まで土砂の撤去工事が続き、例年より数日遅れでの田植えにこぎつけました。
【MIRAIこいわうち 高野貞昭常務】
「あの時に諦めても良かった自分もいたが、色んな人が集まって助けてくれたのでここまできょう田植えができていると思っている」
トマトを栽培しているハウスの整備や稲刈りに手を貸してくれたボランティア、集落の人たちへの感謝が再起への力になったと話す高野さん。
【MIRAIこいわうち 高野貞昭常務】
「コンバインの前で流木を探すのをやっていた作業は、もうしたくない。あとは皆さんにおいしいコメとトマトを提供できたらいいと思っている」