ワクチン接種後に死亡した39歳男性 残された体温計が示す”41.5℃”の意味は? 法医学の専門家が指摘する”免疫の暴走”「グレーとしか言いようがないが…」【チャント!大石邦彦が聞く】

物事の核心に迫る「大石が聞く」。今回は、ワクチン接種後に一人亡くなっていた男性です。残された体温計が示す、ワクチン副反応の「ある特徴」とは何だったのでしょうか。
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疎遠になっていた父親が、後悔の念とともに語ります。(東正秋さん)「息子とは何年も会えなかったんですけど、最近は(写真に)毎日挨拶しています。おはよう、お帰り、ただいま、行ってきます、と」埼玉県に住む、東正秋さん。自宅のリビングには、2021年9月、39歳で亡くなった長男の遺影が。
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死因は未だ分かっていませんが、父親の正秋さんは、新型コロナワクチンの接種で起きた、ある症状が気になっています。
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(チャント!大石邦彦アンカーマン)「1回目のあとは影響はなかった?」(東正秋さん)「ありましたね。頭から首、肩の痛みがずっと続いて、息子は几帳面で、毎日体温を測っていたみたいです。もちろん解熱剤を飲んでおさまった時もありますが、長引いたそうです」
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最初のワクチンで長引いていた発熱。2回目の接種をした3日後。知人が異変に気がつきました。
(東正秋さん)「(彼女が)息子の家に行っても返答がない。心配で近くのおまわりさんのところに行ったみたいです。警察と一緒に息子の部屋に乗り込んだら、そこで息子は倒れていた」
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千葉にある自宅マンションのリビングに倒れていた東さんの息子。既に亡くなっていました。そして、すぐそばのテーブルにあったのが、「体温計」です。

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(チャント!大石邦彦アンカーマン)「この体温計というのは、息子さんが亡くなっていた場所の近くにあったんですか?」(東正秋さん)「そうですね。警察が言っていました」「体温計」の電源を入れると、最期に測った「41.5℃」が表示されました。警察が作成した死体調査等結果書にも、体温計が41.5℃を示したことが明記されています。(東正秋さん)「41.5℃まで上がっているんで、もだえたかどうかは分かりませんが、1つの場所に居られなかったんじゃないですかね。ベッドで寝るとかじゃなくて」亡くなった際に、高熱が出ていたとみられる、東さんの長男。医師の所見では、「ワクチン接種後の発熱が死亡に関連した可能性は、否定できない」とされました。
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ワクチン接種後の死亡と、40℃を超える発熱の関係に注目する医師がいます。
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広島大学医学部の長尾正崇教授。法医学者として、年間100体以上の解剖を行っています。(広島大学医学部 長尾正崇教授)「最初に気になったのが、警察が検視をした時に、死体の体温が非常に高かったと。32℃から34℃とかですね。普通じゃ考えられないような温度だった」
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通常、検視する段階では時間が経っているため、体温は室温並みの20℃台に下がっています。
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しかし、長尾医師が解剖したワクチン接種後に原因不明で亡くなった4人の遺体は、いずれもまだ30℃台でした。(広島大学医学部 長尾正崇教授)「死亡時の体温が非常に高かったということです。平熱を超えて、それこそ40℃を超えるような」

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長尾医師の研究チームは、4人が死亡した時の体温を、死亡推定時刻からの逆算で、42℃から44℃前後と推定。遺伝子を解析して、体内で何が起きていたのかを調べました。
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(長尾教授の研究チーム 中尾直己さん)「特に炎症関係の反応が、強く出ていることが分かりました。免疫の応答を調節することが、うまくできなかったことを示唆している」
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研究チームの仮説は「ワクチンによって、免疫が過剰に働き、体内に炎症が起きて体温が40℃以上にあがった」というもの。直接死因とは結び付いていませんが、ワクチンによる免疫への影響は、詳しい研究が必要だと長尾医師は考えています。
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(広島大学医学部 長尾正崇教授)「免疫反応に関係する遺伝子が亢進(こうしん)していた、ということを考えます。データから、あるいは状況からだけでは黒とは言えないんですが、白でもないし、やはりグレーとしか言いようがないが、十分ワクチンが関与していた可能性はある」
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2回目の接種から3日後に亡くなった東さんの長男も、いわば“免疫暴走”による高熱が起きたのか。断定はできませんが、警察の解剖所見では、「ワクチン接種後の発熱が、致死性不整脈発症に関係した可能性は否定できない」とされています。
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(東正秋さん)「ワクチンで死ぬなんて、そこまで僕の頭にはなかったんですよ。娘(息子の妹)から(解剖所見を)聞いて、調べたらワクチンにたどり着いた」

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長男が20代の頃に言い合いになって、やりとりはメールだけとなっていた親子。13年ぶりの対面は遺体でした。(東正秋さん)「一言で言えば悔いですかね。13年も会っていなかった馬鹿な親父でね。息子の思いを伝えて、息子の無念を晴らしたい」
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東さんは、ワクチン接種と死亡の因果関係の究明を求め、いま遺族会の活動にも参加しています。(東さん・厚労省での会見)「息子はピンピンしていました。だけども、何が原因で亡くなったのか、私どものような悲惨な家族をこれ以上作って欲しくはない」
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国の救済制度には、2021年に申請しましたが、いまだ認定結果は出ていません。これまでに国が受理した救済申請は、7400件を超えていますが、認められたのは2600件ほどで、認定作業の遅れも指摘されています。
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(チャント!大石邦彦アンカーマン)「高齢者、リスクのある方はまたワクチン接種が続いていきます。そして、秋からは一般の方にも、年1回のワクチン接種が行われます。これからも続くワクチン接種についてはどう思いますか?」(東正秋さん)「ワクチンの効果もあるわけで、たまたま息子はワクチンに耐えるだけの力がなかったという風に思っているので(ワクチン接種に対しては)慎重派ですよ。これだけの人が亡くなっているのに、国として『打て打て』ではなくて、もう1回立ち止まって精査して、それからでもいいんじゃないの、と思う」
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