通学途中の中1が包丁で刺された事件受け 岐阜の通学路で見守り 愛知の駅ホームでは訓練 通報から警察到着までの“8分40秒”どう対応する?

10日、東京・大田区の中学校のすぐ近くで、通学途中の中学1年生が61歳の男に刺され大けがをしました。こうした刃物による事件から子どもたちを守るためには、どうしたらいいでしょうか?逮捕されたのは住所・職業不詳の山下泰範容疑者(61)。10日午前8時過ぎ、東京・大田区西蒲田の住宅の敷地内で、通学途中の中学1年生の男子生徒が胸のあたりを包丁で刺されました。男子生徒は血を流して倒れていて、病院に運ばれ大けがだということです。(通報者)「奥さんの大きな声で『息子が刺された。救急車と警察に連絡してください』と言われた」
調べに対し、山下容疑者は容疑を認めていて、警視庁は容疑を傷害から殺人未遂と銃刀法違反に切り替えて、11日送検しました。山下容疑者は生徒の父親と面識があったということで、警察は待ち伏せしていた可能性もあるとみて調べています。
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この事件を受け、岐阜県高山市と白川村では、小中学校の通学路14か所で、高山警察署の警察官やボランティアら約230人が通学路に立ち、児童や生徒に声をかけ、登校を見守りました。11日は「全国交通安全運動」の初日で、当初はドライバーらに安全運転を呼びかける予定でしたが、急きょ登校の警戒活動に切り替えました。(保護者)「娘も同じ中学1年生で同じ年なので、みんなで気を付けていかないと」(高山警察署 芹川洋平警務課長)「子どもたちを見守るのは仕事中でもできるので。市民全体に広がれば事件・事故が減るのでは」

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一方、愛知県半田市では駅のホームで訓練が行われました。これは4月に名古屋市南区の名鉄の駅のホームで、女性が刃物で刺され死亡した事件を受けた訓練です。JR半田駅のホームに刃物を持った不審者が現れ、けが人がいるという想定で行われ、警察やJR東海の職員それに消防隊員ら合わせて約30人が参加しました。
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110番通報を受けてから警察官が駆け付けるまで、全国平均で8分40秒かかるため、今回の訓練では駅員が犯人を説得して時間を稼ぐことがポイントの1つ。その後、警察官が駆け付けて取り押さえ、けが人の救護を行うまでの一連の流れを確認しました。
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訓練を行った警察は、10日に東京で起きた事件などで身を守るには、普段から1人にならないことや人目がある所を通ることが大切だといいます。(半田警察署 淺野悟司地域課長)「複数で下校するとか明るい所を通る。コンビニなどを把握して、そこを通っていただく」
それでも不審者に出くわした場合は、身近なもので身を守ることを意識してほしいと話します。(半田警察署 淺野悟司地域課長)「列車によってはシートがとれる所があるので盾にするとか。女性のハンドバッグは非常に硬いので、そういった自分の身の周りの物を使っていただく」警察はこうした訓練などを通して、不審者への対応を強化していきたいということです。