札幌新陽高の女子硬式野球部員がケージ下敷きで意識不明の重体…5人で運ぶも倒れて緊急搬送

札幌新陽高(札幌市南区)は12日、女子硬式野球部の練習準備中に移動式打撃ケージが倒れ、下敷きになった女子生徒1人が頭部を打って意識不明の重体になっていると明らかにした。この日、北海道庁で会見を開いた赤司展子校長は「誠に申し訳なく、負傷した生徒とご家族に謹んでおわび申し上げます」と頭を下げた。
同校によると、事故は6日午前9時30分ごろ、札幌大のグラウンドで発生した。ケージは高さ2・9メートル、奥行き6メートル、後ろの幅2・5メートルで重さは不明。金属製の支柱に網を張った構造で滑車が付いており、生徒5人で運んでいる際にバランスが崩れて倒れた。現場には部員の他、顧問3人、外部トレーナー2人、大学職員1人がおり、すぐ救助して緊急搬送したが、生徒は現在も意識不明で入院中。札幌大のグラウンドを使用するのは初めてだったという。
同校は12日朝に集会を開き、全校生徒へ事故を報告した。発生から6日後の発表については「まずはご家族の意向に従って外部発表を控えていた」と説明した。
当面はスクールカウンセラーに加え、臨床心理士を配置。原因究明と再発防止のため第三者調査委員会を設置する予定。安全対策やケージの故障の有無も含め、同校と北海道警が原因を調べている。
女子硬式野球部は2017年創設で部員16人。昨夏の全国高校選手権大会などに出場しているが、事故を受け活動を休止。14日に予定されていた北海道女子硬式野球連盟主催のリーグ戦は欠場する。