ねるねるねるね、子供達を救う”新形態”が大人気 「天才すぎる」称賛の声相次ぐ

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色が変わってふくらむお菓子「ねるねるねるね」。子供の頃、夢中になって作った人も多いことだろう。
いま、同商品の新シリーズ「おくすりパクッとねるねる」が人気を博していて…。
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「ねるねるねるね」は1986年から発売されているお菓子。砂糖を主成分とした粉に水を加えて「ねるねる」を作り、キャンディチップやカラフルラムネを付けて食べる。
自分でお菓子を作り、作る過程でねるねるの色が変わる斬新さで子供心をつかみ、発売から37年が経過しても根強い人気を誇っている。昨年12月、このお菓子の新形態「おくすりパクッとねるねる」が発売された。

こちらは薬が苦手な子供の服用を助ける商品。メロンソーダ味、イチゴ味の「ねるねる」を作り、これに薬を混ぜたり包んで食べることで、薬の効果は損なわず苦味を抑えることができる。
対象年齢は1歳以上で、対応する薬は粉薬・顆粒剤。お値段は店頭参考価格486円(税込み)で、全国のツルハグループの各企業で数量限定でテスト販売されている。(一部、取り扱いのない店舗もあり)
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「ねるねるねるね」の”遊びながら食べられる”という強みは残しているので、子供からすれば楽しみながら薬を飲めるというわけだ。この商品は発売以降、話題を呼んでいる。

ネット上では「これはっ…!! 画期的すぎです」「開発した人天才すぎるだろ」「子供の頃体が弱くていつも薬と睨めっこしてたから子供の頃にあったらよかった」「今度、子供に使ってみる」など、絶賛する声が続出。
同商品はアレルギー表示義務・推奨の28品目(※小麦・卵・乳を使用した設備で製造している)が不使用となっている。アレルギーを気にせず食べられるのは大きい。
「おくすりパクッとねるねる」はいかにして生まれたのだろうか。「ねるねるねるね」シリーズの販売元であるクラシエフーズに聞いたところ、「意外な裏側」が明らかになったのだ。
まずは、この画期的商品を開発した経緯について尋ねた。
「『お医者さんが子供に薬を飲ませるためにねるねるねを使っている』という声がきっかけです。お子様が苦手なお薬を飲むことを前向きにできないか、知育菓子の持つ楽しさ、美味しさが保護者の方の悩み解決に少しでも役立てないかと思い、開発しました。ねるねるねるねを選んだのは、販売期間が長く認知度が高いこと、ふわふわ膨らんだ物性がお薬の苦味を抑えるのに適していたからです」(クラシエフーズ マーケティング室菓子グループ 担当者)。

粉末薬は概して苦いタイプが多く、子供はもちろん、大人にとっても愉快な存在ではないが「おくすりパクッとねるねる」があれば薬に対する苦手意識が劇的に変わりそうだ。
ちなみに、医薬補助に適した「ねるねるねるね」を開発するために、通常の開発期間の2倍以上の時間を要したという。

「ねるねるねるね」とはどこが違うのか。前出の担当者は、従来の1番の粉と2番の粉を混ぜる方式から1つの粉に水を入れるようにした仕様変更・量を通常の3分の1に減らしたこと・味の変更・カルシウム不使用・先述したアレルギー物質不使用の5点を挙げる。
味の変更、およびカルシウムを使っていないという2点について詳しく話を聞くと…。
「いちご味とメロンソーダ味は過去に何度か発売しております。ただ、今回はpH(水素イオン濃度指数)を高くし、酸味を抑えた味にしています。酸性が強くなると、薬剤のコーティングが剥がれる恐れがあるためです。また、お菓子の『ねるねるねるね』はお子様の成長を促すためカルシウムを使っていますが、カルシウムには一部の薬の効果を阻害する可能性があるので今回の商品では不使用としました」(前出・担当者)。
薬と一緒に飲むことを考えると、細部まで気を遣わなければならないのだ。現在はテスト販売だが、正式に販売されたら味も増えるのだろうか。こちらの質問に対しては、「テスト販売の結果を踏まえまして、仕様や発売時期等検討していく予定です」(前出・担当者)と、力強いコメントを寄せてくれた。
多くの薬局で買えるようになれば、たくさんの子供を救ってくれるに違いない!
(取材・文/Sirabee 編集部・斎藤聡人)