電気代高騰の打撃は、新潟市の水族館「マリンピア日本海」でも…
【マリンピア日本海 石田孝 事務局長】
「節電には努めているが、基本的に大きく電気を使うのは、生物の生命維持なので、節約できる部分が大変少ない」
日本海から南西諸島まで、様々な環境に生息する約600種類の生き物を展示しているマリンピア日本海。去年5月には…
【マリンピア日本海 野村卓之 館長(去年5月)】
「普段だと電気代だけで7000万円。それが+2500万くらいになる見通し。今までなかった事態」
このとき、今年度の電気代について、例年より3割高い9700万円にのぼると予想していましたが、1月末時点の試算では、その予想を大きく上回る1億1000万円に達する見込みに。
節電を行い、今年度の使用量を2万kWh削減したものの、電気代の大幅な値上げに追いつかない状況です。
【桶屋美圭アナウンサー】
「マリンピアといえばイルカショーが人気ですが、こちらにも多くの水が使われていて、水温を保つためのコストが高くなっています」
館内で最も多くの水が使われているイルカプールの水量は屋内プールと合わせ、約1200トン。イルカが快適に過ごすためには1年を通して、この水を18℃に保たなければなりません。
さらに、カクレクマノミなどを展示する水槽は…
【マリンピア日本海 石田孝 事務局長】
「もともと暖かい海なので、水温は24℃くらいに設定」
日本海の水温が10℃になるこの時期。水槽内の水温を24℃に設定するのにも、大きなコストがかかります。
【マリンピア日本海 石田孝 事務局長】
「閉館して、お客様がいるところの空調は切ることができるが、水槽はそういうわけにはいかない。24時間365日、同じ温度を保っていなければいけない」
それでも、「元気に泳ぐ魚の姿を見て、来場者に楽しんでもらいたい」と話すマリンピア日本海。
【マリンピア日本海 石田孝 事務局長】
「色んな部分で不自由を感じることも多いが、この電気料金の高騰も一時的なものだと受け止めているので、今後、新潟市とも協力しながら何とか乗り切っていきたい」