アメリカのテキサス州で野良犬の保護活動をしているサマンサさんは、日々の活動の様子をTikTokで紹介しています。
2023年4月、サマンサさんは仲間とともに、駐車場をうろついていたメス犬を保護しにいきました。
彼女たちが到着すると、犬は大きなウシのぬいぐるみに寄り添っていたのだそう。
犬はサマンサさんたちを警戒して近寄ってこないため、ワナを仕掛けて捕まえることにします。
あっさりとワナであるクレートに入った犬は暴れることもなく、落ち着いた様子。2人が自分を助けてくれようとしているのを察していたのかもしれません。
犬は全身の皮膚が感染症にかかっており、健康状態が悪いのは一目瞭然でした。
犬を車に乗せた後、彼女たちはその場に残された『あるもの』に目を留めます。
この動画が反響を呼んだ理由は、まさにその『あるもの』でした。
We weren’t going to leave her stuffed cow behind
サマンサさんたちが目を留めたのは…犬が寄り添っていたぬいぐるみ。大きなウシのぬいぐるみのほかに、小さめのぬいぐるみがいくつかありました。
彼女は「それらがあの犬のものかどうかは分からないから、ウシのぬいぐるみだけ持っていきましょうよ」と提案。
すると仲間の男性はぬいぐるみすべてを拾って、こういったのです。
「彼女はこれらを全部もらえるんだ。今までつらい犬生を送ってきたんだから」
動画を見た人たちは、この男性の優しさに感動の涙を流したようです。
・彼のいうとおり!この子はすべてのぬいぐるみをもらっていいんだよ!
・彼がぬいぐるみを全部もっていった瞬間、泣きそうになった。
・なんて優しい男性。彼女のぬいぐるみも連れていってくれてありがとう。
犬はグレイシーちゃんと名付けられ、皮膚病は治療の結果、2週間後には劇的によくなったそうです。
ただ、フィラリアが陽性だったため、引き続き治療が必要とのこと。
サマンサさんのTikTokには、保護された時とは別の犬のように人懐っこい笑顔を見せるグレイシーちゃんの姿が投稿されています。
家族がいないグレイシーちゃんにとって、寄り添っていたぬいぐるみは唯一の友達であり、癒してくれる存在だったのかもしれません。
男性はそんなグレイシーちゃんを、『友達』と離ればなれにさせたくなかったのでしょう。
グレイシーちゃんが1日も早く健康を取り戻して、『友達』と一緒に新しい家族と暮らせる日がやってくるといいですね。
[文・構成/grape編集部]