将棋の藤井聡太六冠は22日、名人戦に勝利し、七冠達成と最年少名人に王手をかけました。ここから1週間、怒涛のスケジュールで2つのタイトル獲得を狙います。 藤井六冠の壁となりそうなのが、過密なスケジュールです。 藤井六冠は23日に福岡を離れ、24日は東京で3月に獲得したタイトル・棋王の就位式があります。 27日に岩手県宮古市に移動し、28日に叡王戦第4局が行われます。勝てば防衛が決まります。 29日には宮古市を離れ、30日には長野県へ。31日と6月1日に、運命の名人戦第5局が待ち受けています。 勝てば最年少名人記録更新・七冠達成となりますが、1週間の間にタイトル獲得が決まる可能性が2つもあり、その後はベトナムでの対局も控えています。
運命の名人戦第5局は、長野県高山村にある温泉旅館「藤井荘」で行われます。200年以上の歴史のある温泉で、渓谷の中に佇み、かつては森鴎外が宿泊し、旅行記に残すなど文豪たちにも愛された旅館です。 藤井六冠にとっては「藤井」つながりで縁起がよさそうな藤井荘。高山村へは名古屋から「特急しなの」で3時間かけて長野に行き、長野駅からは電車とバスを乗り継いでおよそ1時間半、合計4時間半ほどかかります。 移動に時間がかかりますが、それでも23日の時点で30日の前夜祭と6月1日の大盤解説会は、それぞれ定員に達していて、受付を終了しています。 長野の小さな村が、将棋でどのように盛り上がるかにも注目が集まります。