日本製鉄東日本製鉄所君津地区(君津市)の着色水流出問題を受けて排水ルートを閉鎖したため配管に溜まった雨水について、千葉県は23日、同社が25日以降に水質改善された配管内の水を放出すると発表した。同社が水質検査を行い、基準を満たしたことを確認した上で放水する。県が了承した。
県水質保全課などによると、昨年6月に同製鉄所内のタンク破損により、着色水が流出。同社では流出した排水口などを閉め、水質改善するため雨水を入れて着色水をくみ上げる作業を繰り返した。
排水口を閉じた後、配管内は流入した雨水が溜まった状態になっている。同社の水質検査で排水基準を下回ったため、梅雨など降水量が増える時期を前に放水開始の意向があり、県が了承した。放水は着色水流出が起きたルートとは別の箇所から行う。
放水開始は2つの配管内でそれぞれ25日と6月上旬を見込む。放水前に同社がシアンやチッ素など水質検査を行い、排水基準を満たしていることを確認して、放水時にも県と同社で検査する。