“平成最悪”とされる3人死亡の事件も…警察官や市民が犠牲になった『立てこもり』過去に愛知県でも複数発生

長野県中野市で起きた立てこもり事件では、警察官を含め4人が死亡しました。過去には愛知県でも、警察官や市民が犠牲になる立てこもり事件が起きています。 2003年9月、名古屋市東区の運送会社に刃物を持った男が押し入り、大量のガソリンを撒いたうえ、支店長ら8人を人質に立てこもった事件。
男は会社の契約ドライバーで、未払いの給与の支払いを求めていました。 立てこもり発生直後から、警察はビルの真下の3階に前線本部を設置。
交渉役の捜査員:「ガソリンというのは揮発性が高くて、この事務所の中に充満してるの。あなたが火をつけようものなら、爆発的に火がついてしまうの」
発生から3時間、交渉人の説得の末、人質は支店長1人を残して解放。 しかしその直後、男が火をつけ爆発。
男と警察官、そして人質の支店長の3人が死亡し、ケガ人は40人以上。「平成最悪」といわれる立てこもり事件となりました。
その4年後の2007年5月、愛知県長久手市(当時は長久手町)で起きた長久手立てこもり事件。 元暴力団員の男は、元妻との復縁を巡るトラブルから拳銃を持って自宅に立てこもり、警察官ら3人に発砲、大ケガを負わせました。
救助に当たっていた愛知県警の警備部のSAT隊員にも発砲し、SAT隊員はそのまま死亡しました。
そして発生から29時間後…。(リポート)「表に出てきました。左手にはビニール袋を持っているようです」
男が投降し事件は幕を閉じましたが、負傷した警察官の救出に時間がかかったことや、組織が違う刑事部と警備部の連携不足を指摘する声が上がりました。 2012年には愛知県豊川市の信用金庫で、刃物を持った男が職員ら5人を人質に取り、およそ13時間立てこもった事件がありました。 男は「目立ちたかった」「自暴自棄になった」などの動機があり、2022年にも埼玉県川越市で立てこもり事件を起こしています。