藤井六冠が同時に狙う“最年少名人”と“七冠”…過去に達成した谷川十七世名人と羽生九段の記録までの歩み

5月31日と6月1日の2日間で、将棋の藤井聡太六冠が渡辺明名人に挑戦する、名人戦第5局が行われています。藤井六冠は、勝てば40年ぶりの最年少記録更新となり、史上2人目の七冠達成となります。 この偉業を過去に達成したのは、谷川浩司十七世名人と羽生善治九段の2人です。 谷川十七世名人の最年少名人記録は、21歳2か月で達成しています。1976年12月に14歳8か月でプロ入り。順位戦で2期目から1年ごとに昇級し、名人への挑戦資格のあるA級に昇級します。 そして1年かけてリーグ戦で勝ち抜き、挑戦権を獲得。翌年度には名人戦で加藤一二三九段に4勝2敗で名人を奪取しました。
羽生九段は、1995年25歳4カ月の時に七冠を達成しています。この時はタイトルは七つしかなかったため、全冠制覇でした。 1992年度は王座・棋王・竜王の三冠で、93年度には竜王を落としましたが、棋聖・王位の2つのタイトルを獲得し、四冠になります。 1994年に、竜王を取り返し、名人も獲得して六冠を達成します。このまま七冠かと思われましたが、王将のタイトル挑戦に失敗。95年度は六冠を防衛し、王将も奪取。七冠達成となりました。
羽生九段でもタイトルを落としたり、挑戦に失敗したりしながら七冠を達成しましたが、藤井六冠はこれまで挑戦したタイトルはすべて奪取、防衛戦も負けがありません。