天国の夫との子を体外受精で出産した妻 ガン診断後に「もう1人…の画像はこちら >>
悪性度の高い脳腫瘍を発症し、自分の命に限りがあることを知らされた男性とその妻。愛し合うふたりは、できるだけ長続きする幸せの形を模索し、ひとつの結論に至ったという。
愛と勇気に満ちた夫婦の意外な決断について、『Metro』『Mirror』などが報じている。
話題を提供したのは、イギリス・ロンドン在住のジャスディップ・スマルさん(38)。夫であるアマン・スマルさんは、脳腫瘍のため2021年12月に36歳の若さで亡くなった。
その悲しい出来事から16ヶ月後の2023年4月9日、ジャスディップさんは第2子となるアマンディープちゃんという女児を出産した。父親にちなんで名前に「アマン」を入れたという。
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2020年8月、アマンさんはひどい頭痛とけいれん発作で医療機関を受診したところ、悪性度の低い脳腫瘍と診断された。抗けいれん薬では効果が現れず、さらに精密検査を受けてグレード4の神経膠芽腫が判明し、余命の宣告がなされてしまった。
ひとり息子のラジャンくんはまだ2歳。アマンさんは悔しさで胸が張り裂けそうになったというが、ジャスディップさんは次第に「あなたの子をもう一人産みたい。子供は2人欲しい、ラジャンをお兄ちゃんにしてあげたいと話してきたわよね」と言うようになった。
夫妻は体外受精を行っているクリニックに相談し、アマンさんの精子を凍結保存した。そしてアマンさんが他界し、ジャスディップさんは親族に支えられながら少しずつ悲しみを乗り越え、夫の死から8ヶ月後に受精卵の子宮への着床を試みたという。
アマンディープちゃんを妊娠した際、夫のアマンさんはすでにこの世にはいなかったが、生物学上の父親は間違いなくアマンさんだという。
ジャスディップさんは「愛するアマンの記憶が消えることは決してありません。ふたりの大切な思い出がまたひとつ増えたのです」「彼が誕生した娘を抱くことができなかったことは本当に残念ですが、2人の子の成長を天国から見守っていてくれると信じています」と話している。
また、難治の脳腫瘍を研究する機関や予算が不足しているという現状を知ったジャスディップさんは、子育ての傍らアマンさんの親族とともに寄付金を集めるチャリティ活動を始めたそうだ。