コンビニで手に入らないお茶、その「正体」に驚き 買える場所に秘密が…

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自動販売機、コンビニ、スーパー、薬局…。ペットボトルのお茶はあらゆる場所で買える。いま、ネット上では市場に出回らない「レア」なお茶が話題を呼んでいる。
このお茶には、「秘密」が隠されていて…。
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事の発端は、4月下旬に投稿されたあるツイッターユーザーの投稿。投稿に添えられた写真には、迷彩柄のラベルに黄色の太文字で「整列休め」という文字が記載されたお茶が写っていたのである。
「整列休め」は自衛官の基本動作の一つで「気を付け」と「休め」の中間的姿勢。テレビで自衛官が両手を後ろに回して背筋を伸ばしている姿を見たことがある人もいるかもしれない。あの姿勢こそ、「整列休め」だ。
ただ、なぜお茶のラベルに自衛官に関するワードが印字されているのだろうか…。
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スーパーやコンビニで見たことがないこのお茶はネット上でも話題に。「売ってるの見たことがありません」「 生まれて初めて見た」「一体どこで買えるんや」など、驚きの声があがっている。
一方、「父が自衛官だったのでよく飲んでた」「駐屯地のお祭りで買ったことある」「駐屯地内で仕事してた時、しょっちゅう買ってた」などの声も見られ、一部の人には見覚えがある様子。
販売元を調べると、一般財団法人「防衛弘済会」となっていた。同団体に取材したところ、「整列休め」の秘密が明らかになったのだ。
防衛弘済会の公式ホームページでは、同団体について「防衛思想の普及、自衛隊員及び殉職自衛隊員遺家族の福祉の増進を図るとともに、防衛行政の効率的な推進に資する事業並びに国際協力活動への貢献活動等を行い、もって防衛基盤の育成強化に寄与することを目的として設立されました」と記載されている。パッケージから予想が付いた人も多いかもしれないが、やはり自衛隊に関連する団体だったのだ。
そうした公益事業の他、食堂や売店、自販機などの収益事業も行っているとのこと。「整列休め」の販売をはじめとした各種事業による収益は、公益事業を行う財源になっているという。
このお茶はいつ生まれたのだろうか。防衛弘済会の担当者は「平成25年(2013年)から『整列休め:500mlペットボトル』を販売し、3回ほどパッケージ変更を経て現在に至っています。販売本数は、年間約2万本程度です」と話す。10年も前から販売されていたとは驚きである…。
コンビニ等では見かけないが、どこで買えるのか尋ねたところ、前出の担当者からは「駐屯地・基地内の防衛弘済会売店及び記念日等(一般開放される場合における野外売店)、北海道旭川市にある北鎮記念館、新潟県新発田市にある白壁兵舎広報史料館で購入できます」という回答が寄せられた。
入手難易度は少々高めだが、年間約2万本売れていることから、知る人ぞ知る名品であることが分かる。ちなみに「整列休め」の購入は、思わぬ支援にも繋がっていて…。
「同商品のほか、駐屯地・基地内で運営している防衛弘済会売店で販売している全商品の売上は、防衛弘済会の維持・運営のための財源になっており、殉職自衛隊員遺族への支援にも繋がっています」(前出・担当者)。
イベントなどで駐屯地や自衛隊基地を訪れ、「整列休め」を見かけた際は、今回紹介した「秘密」を思い出して飲んでほしい。