毎年のように『記録的な猛暑』という言葉を耳にするほどの、凄まじい暑さになる日本の夏。
猛暑を乗り切る上で、命を守るためにもエアコンは必須といえます。毎年6月には、自宅のエアコンを本格的に稼働させる家庭も多いでしょう。
そこで気になるのが、エアコンにかかる電気代。2023年6月からは、大手電力7社で再度、電気代の値上げが行われることも明かされています。
社会全体で値上がりが相次いでいる昨今、「少しでも、電気代を節約したい!」と思うのは、至極当然といえます。
節電を意識している人に知ってほしいのは、エアコンの電気代がかさむ原因。
当然、家電であるエアコンは、使用年月が長いほど劣化していきます。そのため、経年劣化による不具合が発生し、効果が弱くなってしまうこともあるのです。
電気代の上昇につながる原因の1つが、エアコンのガス漏れ。
エアコンは、室内機と室外機の間を冷媒ガスが循環することで、熱を移動させています。そのため冷媒ガスが漏れてしまうと、冷風や温風が出づらくなってしまうのです。
効きが悪くなるということは、室温調整にかかる電力が増すということ。ガス漏れに気付かないまま使用し続けると、無駄な電気代を払うことになってしまいます。
※写真はイメージ
国内の大手電機メーカーである三菱電機株式会社によると、エアコンがガス漏れを起こす主な原因は、『取り付け時の工事不備』『室外機の移動や転倒』『内部部品の腐食』の3つ。
直接的な原因は異なりますが、どれも部品が破損することで冷媒ガスを循環させる上で障害が発生し、性能が落ちてしまう…というパターンです。
ガス漏れしているエアコンは、修理や取り換えが必要。製造元のメーカーに相談をするのがいいでしょう。
三菱電機株式会社は、エアコンのガス漏れを確認する方法について、このようにウェブサイトでつづっています。
室内機が吸い込む空気の温度と、吐き出す温度の差が正常かを確認します。確認できる箇所は以下の通りです。
・吸い込む空気…室内機の上部にある吸込み口
・吐き出す空気…室内機の下部にある吹出し口
この部分の温度を測って明らかに差が少ない場合は、問題が発生しています。
エアコンのパワーを強めた状態でそれぞれの箇所へ順に手を近づけてみて、温度差を感じなければ、冷媒ガスをコントロールするコンプレッサーが機能していないかガス漏れが起きている可能性が高いです。
もちろん温度計を使用して計ることも可能です。ホームセンターなどで販売している2か所を同時に測ることができる温度計や、家庭用の非接触タイプの温度計を使用して計ってください。
三菱電機くらトク ーより引用
故障を確認するには、メーカーのスタッフに依頼するのが一番正確です。しかし、取り急ぎ自分で確認をしたい場合は、上記の方法を試してみてはいかがでしょうか。
まったく室温調整ができなくなってから買い替えると、それが真夏だった場合は、新しいエアコンに交換するまでに地獄を見ることになってしまいます。
大切な家電だからこそ、不調にはいち早く気付きたいもの。本格的に稼働をさせる前に、掃除や故障の確認を済ませておきたいですね。
[文・構成/grape編集部]