町への移住や定住を促して人口減少を食い止めようと、鋸南町は9月から、町内に新築住宅を取得した人への奨励金を最大400万円に引き上げる。これまで対象外だった中古住宅の取得者にも最大200万円を補助する。
同町では2012年度から新築住宅を取得した人に最大100万円の奨励金を交付しているが、19年の房総半島台風以降、人口減少の流れが加速し、対策に頭を悩ませている。手厚い支援で他市町村との差別化を図り、移住定住の促進や流出の食い止め、地域経済の活性化につなげようと引き上げを決めた。
対象要件は、15年以上住むつもりで住宅を取得し、さらに所在地が住民基本台帳に記録され、生活実態があること。居住用面積が70平方メートル以上の住宅であることなども要件。転入者か町内居住者かは問わない。
新築を建てた際の補助基本額は50歳未満で200万円、50歳以上で90万円。配偶者や子供の人数などによって加算し、最大400万円(50歳以上は最大200万円)を交付する。中古の場合も最大200万円(同100万円)を補助する。
拡充分を含めた本年度の事業費は6千万円。拡充分は町の一般財源で賄う。問い合わせは町建設水道課建設環境室(電話)0470(55)2133。