ANAが国内線に1機だけ就航させている、緑の特別塗装機「ANAグリーンジェット」。この特別塗装機での運航便の機内はどのようなものなのでしょうか。今回、実際に乗ることができました。
ANA(全日空)が2022年から運航を開始している特別塗装機「ANAグリーンジェット」。その名のとおり、通常2色のブルーが入った尾翼デザインをトレードマークとするANA機のなかで、2色の緑の尾翼をまとう異色のデザインを特徴とします。現在、国内線1機、国際線1機の計2機体制で運航されているこの特別塗装機ですが、国内線仕様機のほうに今回乗ることができました。
ANA国内線に1機のみ!「緑のANA機」に乗った 通常機より…の画像はこちら >>ANAグリーンジェット国内線仕様機(乗りものニュース編集部撮影)。
「ANAグリーンジェット」は、ANAグループが持続可能な社会の実現と企業価値向上を目指し立ち上げたプロジェクト「ANA Future Promise」の取り組みをアピールするもの。同機は、特徴的な緑の尾翼だけではなく、胴体にANAのコーポレートカラーである青、左側には葉をモチーフとしたライン、右側に水をモチーフとしたラインが描かれており、左右非対称のデザインが特徴です。
国内線仕様向けの「ANAグリーンジェット」は、ボーイング787-8「JA874A」が担当します。240席(プレミアムクラス42席、普通席198席)を配しており、全席にモニターやUSBポートがついています。
通常機ともっとも大きく違うのが、搭乗・降機時のBGM。自然を想像できるヒーリング調の曲が流れているのです。また、照明も緑系統のオリジナルカラーのものが採用されており、全体的に”癒やし感”の強い客室となっています。
座席のヘッドレストカバーもグリーン系統のものにつけかえられていますが、これは「ヴィーガンレザー(植物由来の成分を使用した人工皮革)」を使用したもので、世界の航空会社に先がけた取り組みだそうです。
ちなみに、「ANAグリーンジェット」の外装にも先進的な取り組みがされており、国内航空会社では初めて、「サメ肌効果」によりCO2排出量の削減が期待される“リブレット技術”を用いたフィルムを機体の数か所に貼り付けられています。
なお、ANAではこの「ANAグリーンジェット」2機を国内・国際の両路線で、中長期的にこの塗装をまとった状態で運用するといいます。