秋が深まってきていますが、依然として注意が必要なのがクマによる被害です。１１月１７日には阿賀町で８０代の男性がクマに襲われ、顔に切り傷を負うなどのケガをしました。被害にあった男性が当時の状況を語りました。
【記者リポート】
「男性はこちらの小屋の様子を見に来たところ、クマと鉢合わせ襲われたということです」
今月１７日午後６時過ぎ、阿賀町で８０代の男性が自宅近くにあるニワトリ小屋の冬囲いの様子を確認しに行ったところ、体長およそ１ｍのクマと鉢合わせ、襲われました。クマは小屋の裏手側にある金網を破り、中に入ったとみられています。
【クマに襲われた男性】
「鶏の鳴き声がして、外に出ている鶏もいた。そうしたら中にクマがいた」
こう話すのは当時被害にあった男性です。男性が目撃した時、クマもすぐに男性の存在に気付いたと言います。
【クマに襲われた男性】
「クマがスピードをつけて向かってきたから、左足で踏ん張って左手で捕まえて投げた。クマが尻もちをついて、尻がこちらを向いていたから蹴とばした」
猟友会の会員だったという男性…クマはその後逃げましたが、顔などに複数の切り傷を負いました。
【クマに襲われた男性】
「顔はどのようにやられたかわからないが、８か所くらい傷ついていた」
男性が襲われた時に着ていた上着には、クマの爪跡が残っていました。またクマによる被害は襲われた日以降も…
【記者リポート】
「男性がこちらの小屋で襲われた翌日以降も、クマが小屋に入った形跡が確認されているということです」
２３日朝も小屋に取り付けた板が剥がされるなど、クマが小屋に入った形跡が。中にいたおよそ３０羽のニワトリは、２２日までに１羽だけを残して死んでしまいました。
【クマに襲われた男性】
「そんなに猶予はないと思う。また被害が出たら今度はこんな事じゃすまない。処分しないと大変なことになる」
男性は今後ニワトリを処分し、荷物を置くだけの小屋にするということです。一方、ニワトリ小屋の周辺には…
【記者リポート】
「男性が襲われた鶏小屋からおよそ３００ｍ離れたこちらの柿の木には、クマの爪痕と思われる傷が残っています。そしてすぐこちらには中学校もあり、クマがかなり人里まで下りてきていたことがわかります」
男性を襲ったクマはまだ近くにいる可能性が高く、警察が警戒を呼びかけています。