任期満了に伴う印西市長選はあす21日に投開票される。過去最多の現職と新人5人の計6人がいずれも無所属で立候補し、医療・福祉の充実や教育・子育て支援、公共交通対策を巡り舌戦を展開。同市を巡っては企業や子育て世帯の流入で税収・人口とも伸長する一方、中心地区の千葉ニュータウン(NT)での学校の過密化や人口減に苦しむ在来地区との「二極化」の問題を抱えており、各陣営は現市政の3期12年への評価も争点に「継続」「刷新」かを問い選挙戦最終盤の支持拡大に汗を流している。
激戦を展開しているのは届け出順に、4選を目指す板倉正直氏(77)、いずれも新人で元県議の大崎雄介氏(43)、元市議の中沢俊介氏(57)、元市議の松本有利子氏(39)、元市議の野崎崇正氏(29)、会社代表の藤代健吾氏(39)。
候補者乱立による「保守分裂」の構図などを踏まえ主要政党の多くが「自主投票」で臨み、市議の支援先も各陣営に分かれた。最終盤まで混戦状態が続いているとみられ、票の分散で最多得票者が法定得票数(有効投票総数の4分の1)に届かず、再選挙に突入する可能性も指摘されている。
市選挙管理委員会によると、期日前投票は15~18日の4日間で5762人が済ませたといい、2020年の前回市長選の同期間と比べて3231人多い。前回選は新型コロナ禍にあった上、直前まで無投票の公算が大きかったこともあり、投票率は過去ワーストの37・05%だった。10年の合併後の市長選は前回まで一騎打ちが続いており、今回の候補者乱立による投票率への影響にも注目が集まる。
投票は21日午前7時から午後8時まで市内23カ所であり、9時から松山下公園総合体育館で即日開票される。大勢判明は11時すぎの見込み。期日前投票は20日まで市役所や商業施設など5カ所で受け付けている。
同市の今月13日現在の選挙人名簿登録者数は8万7365人(男4万3008人、女4万4357人)。