日本人の口に合うマーボー豆腐を作るなど日本の中華料理界をリードし、フジテレビ系「料理の鉄人」でも活躍した料理人で四川飯店グループ会長の陳建一(ちん・けんいち、本名・東建一=あずま・けんいち)さんが11日午後0時7分、間質性肺炎のため東京都の病院で死去した。67歳。葬儀は近親者のみで行い、お別れの会は後日、開かれる予定。「中華の鉄人」の悲報に、番組関係者からも追悼の声が寄せられた。
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「フレンチの鉄人」として陳さんと共に番組を盛り上げた坂井宏行さんは13日朝に陳さんの訃報を聞いたといい、「まだ自分よりも一回りも若く67歳だから青天の霹靂(へきれき)の思いだった。涙が止まらなくて」と悔やんだ。
コロナ禍の前は、15年間連続で陳さんやシェフ仲間と中国へゴルフ合宿に行っていたと明かし「『来年からまた再開しようね』と話していたばかりで楽しみにしていたから本当にさみしい」と話した。
陳さんを弟のようにかわいがっていたといい、互いの店で食事することも多かったという。「絆は本当に深くて。二人で中国に行って野球ボールくらいの肉団子を食べたことがあって、あまりにもおいしくてその味に感激してたら、東京に帰ってから再現して作ってくれたんだよ」。天国の陳さんへ「いつも優しい言葉で励ましてくれて、たくさんの思い出をありがとう。お疲れ様でした。ゆっくり休んでね」と呼びかけた。