【石垣】新年恒例の「新春凧(たこ)あげ大会」(石垣市教育委員会主催)が12日、同市南ぬ浜町人工ビーチで開かれ、家族連れでにぎわった。アヨウ、ハッカク、ピキダーといった伝統だこなどの腕前を競うコンテストを実施。主催者から無料のたこも100個用意され、幼い子らがたこ揚げに興じた。
コンテストは、たこ糸の長さ測定や出来栄え、たこ糸の角度を測定し、判定された。たこの玩具「シャクシメーの部」や「自由たこの部」、教育長賞や八重山たこ愛好会賞などもあった。
会場では、審査とは無関係に自作のたこや西洋式たこのカイト、宮古島の伝統だこを揚げる人もおり、各自が新春の空で思い思いのたこ揚げを楽しんだ。
毎年サイズの大きなたこを作る多田浜会は今年は能登半島復興支援へ「七転び八起き」の意味を込めて縦4・5メートル、横4メートルのだるまの巨大だこを制作した。
原画は、沖縄本島在住で昨年、病気療養中に亡くなった同会の兼浜健さんが制作。兼浜さんの家族が来島して見守る中、2度失敗した後、3度目に空高く舞い上がった。妻の恵さん(65)は涙を流し、集まった仲間たちも手をたたいて見つめた。息子の紳吾さん(39)は「父も天国から見ているかな」と喜んだ。(奥沢秀一通信員)
(写図説明)空に舞い上がる巨大ダルマだこ=12日、石垣市南ぬ浜町人工ビーチ家族連れにぎわう新春凧あげ大会 感動の巨大ダルマだこ、天高く…の画像はこちら >>