10枚で180円の指定ゴミ袋が500円に 9月からの大幅値上げを前に市長が「待った」 市議会に価格据え置きの条例案を提出へ 愛知・瀬戸市

これまで10枚180円ほどで買えたゴミ袋が、一気に500円に値上げする。そんな話が愛知県瀬戸市で進んでいます。ところが、すでに議会も通った後に、市のトップが待ったをかける事態に。何が起きているのでしょうか。
人口約12万8000人の愛知県瀬戸市。ここ数年、人口は減少傾向なのにゴミの量は2021年までの8年間、ほぼ横ばい。そのため、1人あたりの家庭ゴミの量は増え続けています。
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このゴミ問題を何とかしようと瀬戸市は、これまで市民説明会を開いたり、再生可能な「ミックスペーパー」の分別を周知したりと、取り組みを進めてきました。
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しかし、思うようにゴミは減らず、ついに2022年に市民の意識改革を目的に、ゴミ袋の大幅な値上げを決めたのです。今は約180円で買える45リットルの燃えるゴミ袋10枚を、ことし9月から500円に、一気に3倍近い値段に引き上げるのです。

ところが…。6月から始まった瀬戸市議会、市長はここでゴミ袋を値上げせず、今と同じ値段に据え置く条例案を提出するというのです。(瀬戸市 川本雅之市長)「燃えるゴミおよび燃えないゴミの処理手数料の金額を減額する一部改正について、議案上程させていただきます」
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川本市長は、ことし4月の市長選で初当選。選挙戦ではゴミ袋の値上げ凍結を訴えていました。(瀬戸市 川本雅之市長)「ゴミの問題について市民の皆さんが同じ思いを持つことが大切。『いついつまでに、いくらいるから、これだけの値上げをさせてほしい』という話し合いの場が今回足りなかったと思う」市長は、ゴミ袋の値上げは、時期尚早だと判断。2022年10月からはプラスチック製容器包装の分別回収も始め、ゴミの量は減っていると主張します。

瀬戸市民は…。(70代女性)「プラスチックと分けるようになってから家庭ゴミは少なくなった。(議案が)通るか通らないかにしろ、戦ってくださいという気持ち」(40代会社員)「(物の値上げで)一個の物を切り詰める生活なので、なくてはならない物については考慮してほしい」とは言え、ゴミ袋の値上げは議会を通して決まった話。
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実施する前に「元に戻す」なんてことはできるのでしょうか。(瀬戸市 川本雅之市長)「ハードルは高いと思う。議会に一生懸命説明するしかない、判断は議会がする」