ネットサーフィンショッピング、気づかぬうち「ドロ沼」にハマることもある…

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「あぁ、ここまでくると何かわからなくなってくるな」
とだんだん頭が混乱してきました。安値を求めて調べていくうちにそんな気持ちになったのです。ここまでの話をまとめてみます。
わたしの休日の趣味のひとつが「変わったタイプの伊達メガネを探すこと」です。この日はメルカリをいろいろなキーワードで検索しては、表示される伊達メガネを眺めていました。
それで見つけたのがレンズの部分がとても小さな丸メガネ。ちょっと文字では表現がしづらいのですが、「漫画の『ONE PIECE』に登場する青キジがかけているサングラスのような形」というと一部の読者のみなさんはピンとくるかもしれませんね。
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メタルフレームなのですがフレームの色はシルバーでそこに度の入っていない透明ガラスが収まっています。価格は1,980円。まあ遊びとしては手ごろな価格です。
普通の人であればここでポチっておしまいでしょう。でも陽当たりのいい休日の午後って結構ヒマなんですよね。それで、「本当はいくらぐらいの商品なんだろう?」
と思ったりしたわけです。
それでアマゾンに飛んで調べてみたのですが、その際に難しいのがキーワード。そもそもメルカリでいろいろなキーワードで遊んでいて見つけた商品なので、元になる商品名もわからない。
商品の特徴的には「伊達メガネ 丸縁 小さい」なので、まずそのキーワードを入力してみたのですが、最初のページにずらりと並ぶのはイメージしたのとは違う眼鏡ばかりです。
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でもそのままページを送っていってみるうちに、「おやおや、これ、同じ形だな」と思える商品を発見します。
形は同じだけれども違う商品といえばいいでしょうか? フレームの色は黒で、レンズは灰色のサングラスです。これ、青キジのサングラスそのままですね。
そして価格を見ると驚きの(?)582円。どうでしょう? ちょっといいかもしれません。そう思った理由はというと、ネットで購入するメガネって、かけてみると自分の顔に似合わない場合も結構あるのです。それでもわたしの場合、2,000円未満ならショッピング自体が遊びなので「まあいいか」という基準でポチるわけです。
で、フレームの色がシルバーでも黒でも、形がフィットすれば使えるし、フィットしなければまあいずれ断捨離することになるわけで、だったら1,980円よりも582円の安い方が割り切りやすいと考えて、アマゾンでポチってカートにいれました。
さてそこで、画面の下側の部分をよく見るとわたしの心をざわつかせるアマゾン得意の「こちらもお買い求めになりませんか?」情報が。同じ形でフレームがゴールド、レンズがオレンジの商品が631円で送料無料と書かれているじゃないですか。
以前、別の記事にも書きましたが、こういったサングラスを伊達メガネで使うときは、わたしはレンズを外してフレームだけにして使うのです。だったらレンズがオレンジと奇抜でもゴールドのフレームも色違いとして持っていてもいいかもと思ったのです。なにしろふたつ合計しても1,213円。スタバに行けばすぐ散財してしまうぐらいの値段です。
そこで冒頭のシーンです。
「ええい。ふたつ買ってしまえ」
とこちらの商品もポチったところ事件が起きたのです。
カートに2つのサングラスが入っているのを確認して「レジに進む」ボタンを押すと、確認ページには「送料360円」と書かれているじゃないですか?
「あ、何が起きたの?わからない」
とわたしの頭は混乱状態に。
しばらくの間、ページを戻って確認したり、カートの商品を削ったりしてわかったのですが、1つだけ買った場合は送料無料、ふたつだとパッケージが大きくなるので送料が有料になるようです。
「謎はすべて解けた!」
とドヤ顔で思ったあとで、なんとなく感じたのは、「でも面倒くさい話だな」ということでした。
これはネット通販のささいな落とし穴で、現代社会あるあるなのですけれどもね。結局ひとつずつ、2回に分けて購入しました。これなら激安なうえに送料も無料です。エコじゃないけどね。

Sirabeeでは、戦略コンサルタントの鈴木貴博(すずきたかひろ)さんの連載コラム【得する経済学】を公開しています。街角で見かけるお得な商品が「なぜお得なのか?」を毎回経済理論で解説する連載です。
今週は、メルカリで見つけた商品をアマゾンでもっと安く買おうとして起きた「ちょっとした事件の話」をお届けしました。