今年の台風、29個前後 ウェザーニューズ予測 勢力強く警戒

民間気象会社「ウェザーニューズ」(千葉市美浜区)は、今年の台風発生傾向の予測を発表した。平年(25・1個)よりやや多い29個前後の台風発生が見込まれ、特に東日本の太平洋側を中心に接近、上陸のリスクが高まるという。勢力の強い台風が多くなる傾向があり、同社は警戒を呼びかけている。
同社などによると、今年は既に台風が発生しており、2日から3日にかけて、千葉県内は台風2号の影響で大雨となった。2人がけがを負ったほか、住宅への被害も確認された。
今年はインド洋東部で海面水温が平年より低く、西部で高くなる「正のインド洋ダイポールモード現象」が発生する見込み。インド洋東部で下降気流が起き高気圧が強まり、高気圧から吹き出す風の影響で、フィリピン近海で上昇気流が強くなり、台風が発生するケースが多くなるという。
今年は同現象と同時に2015~16年以来の強さとなる「エルニーニョ現象」も発生しているとみられ、台風が発生する場所が平年より東か南東に移動する可能性がある。また、海面水温が高い海域を通る時間が長くなるため、勢力の強い台風が多くなると予想されている。
東日本太平洋側を中心に台風が接近しやすくなるとみられ、同社は最新の台風情報の確認と十分な備えが必要と注意喚起している。