夢実現のため27回も受験に挑んだ56歳男性 「目標は国内トップレベルの大学」

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大人になるにつれ仕事や育児に追われ、自分の趣味ややりたいことは二の次になり、夢を失ってしまう人もいる。しかしある男性は夢を実現させるべく、何十年にわたってコツコツと努力を重ねているという。シンガポールの『AsiaOne』や香港の『South China Morning Post』が報じている。
今、世間の関心を集めているのは、中国に住むリアン・シーさん(56)だ。建設資材の会社を経営し起業家として成功した傍ら、大学入学を目指す受験生でもある。
そんな彼は7日、人生で27回目の全国統一大学入学試験に挑んだ。通称「高考(ガオカオ)」と呼ばれるこの試験は、結果により入れる大学が決まるため、受験生とその親はこの日のためにすべてを懸けて挑むそうだ。
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リアンさんが初めてガオカオを受けたのは、16歳の時。しかし良い結果が得られず、就職や結婚の後も挑み続けてきた。若い受験生たちに負けまいと、毎日12時間も勉学に励むリアンさんは、「私の1日はまるで修行僧のようです」と笑う。
リアンさんの1日は、朝8時に自宅を出て地下鉄に乗り、友人が営むカフェへ行くことから始まる。そこで1日中勉強した後は、午後9~10時頃に帰宅するという。
じつはこれまで27回のガオカオに挑むも、いまだに一度も大学に入学したことがない。過去には南京林業大学への入学条件をクリアしたが、満足できなかったため入学を辞退した。
「あくまでも、目標はトップレベルの四川大学に入学することです」と語るリアンさん。今年は過去最多の1,300万人の受験者数を記録し、中国における受験戦争は年々激化しているようだ。
そんな努力家のリアンさんだが、家族からの目はやや冷たい。2011年にともにガオカオに挑んだ息子は、「父が注目を集めていることは、じつはとても恥ずかしい」と嘆いている。
世間からは「いい加減諦めたほうが…」「夢を追いかける姿勢が素晴らしい」など、反応はさまざまだ。
しかし、リアンさんは「他人からの評価は気にしない」「何が正しいとか誰が間違っているではなく、誰もが異なるものを追求しています。法律が許す限り、私は挑戦し続けます」と宣言している。