経営者の23%、税理士をつけず「損失・失敗を経験」 – 最多の損害額は?

スタートアップは、「税理士起用」に関する調査結果を6月15日に発表した。同調査は5月24日~5月26日の期間、起業時に税理士をつけなかった経営者(起業5年以内)1,015人を対象にインターネット調査にて実施したもの。

はじめに、起業時に税理士をつけなかった理由について調査。「税理士をつけていなかった理由」を尋ねたところ、「経費削減のため」(48.3%)との回答が最も多く、次いで「税理士をつけるほどの売り上げを想定していなかったため」(42.0%)、「自分や従業員で対応できると思ったため」(27.7%)、「会計ソフトを使用できるため」(22.5%)と続いた。

具体的な理由としては、「誰がいいか分からない」「自分で対応可能と思った」といった回答が寄せられた。

税理士をつけなかったことによる失敗や損失の経験を尋ねると、2割以上の人が税理士をつけなかったことで失敗や損失を経験していることがわかった。

具体的には、「簿記の知識がなく、間違えた」「確定申告の書類を記入ミス等で再提出を繰り返した」「節税が出来なかった」「仕分けの科目を間違えた」との回答があがった。

これらの失敗によってどのくらいの損害が生じたかを尋ねたところ、「10万~99万円」(40.3%)と回答した人が最も多く、次いで「10万円未満」(30.5%)、「100万~499万円」(20.2%)と続いた。

損害が生じた後、税理士をつけたかとの問いには、半数以上の人が「はい(51.5%)」と回答。次に「現在も税理士をつけているか」尋ねたところ、およそ2割が「いいえ(17.5%)」と回答する結果に。失敗後に税理士をつけたにもかかわらず、現在つけていない理由としては、「経費削減」「高額だから」といった、税理士をつけることによりかかる費用の節約がほとんどだった。

また、経費以外にも、税理士をつけたことによって生じる苦労について聞くと、「税理士の対応が遅い」(30.3%)と回答した人が最も多く、次いで「自分や従業員の知識不足を感じることがある」(29.3%)、「日常的な報・連・相がしづらい」(23.2%)と続いた。

税理士がいないことで苦労する点について聞くと、「決算、確定申告」(40.3%)との回答が最も多く、次いで「節税対策」(31.5%)、「税理に関する知識不足」(26.4%)と続いた。