「海が真っ黒になっている」魚の死骸も 流出した液体、その正体は…沖縄・伊是名島

沖縄県伊是名村で3日午前、JAおきなわの伊是名製糖工場から出たサトウキビの糖蜜が大量に海上流出していることが確認された。東向きに約1・5キロ、最大幅約200メートルに広がっている。付近のアーサ養殖場が茶色に覆われたほか、魚の死骸も見つかった。JAによると、敷地内などに廃棄した糖蜜の可能性があるという。流出量や被害額は確認中。
糖蜜はキビを絞った際に出る汁。
関連記事アーサ養殖網 被害深刻 伊是名糖蜜流出 JAへ補償要求 | 沖縄タイムス紙面掲載記事 ・・・ 伊是名村のJAおきなわ伊是名製糖工場から沿岸の海域に大量の糖蜜が流出した問題で、アーサの収穫時期を迎えている漁業・・・www.okinawatimes.co.jp JAは那覇市のJA会館で記者会見を開き、「売り物にならないと判断した糖蜜を廃棄したが、付近の側溝に漏れ出て海に流れ出た可能性がある」と説明した。
JAによると、糖蜜を貯蔵タンクに入れる配管の流れを良くするため熱湯を注いだところ、タンク内に流入した。糖蜜と混ざって製品価値が失われたため、1日から2日にかけて敷地内の用地に約300トン、近くの畑に約50トンを廃棄した。タンクには約900トンの糖蜜が入っていたという。
会見で前田典男理事長は「海を汚し、漁業に悪影響を与えたことを反省している。急いで原因究明し再発防止策を整えたい」と謝罪した。
名護海上保安署によると、3日午前7時50分ごろ、工場近くで「海が真っ黒になっている」と漁師から118番通報があった。 (政経部・國吉匠、社会部・矢野悠希)