三重でG7交通相会合が閉幕…成功の裏に歓迎レセプションでの“地元の料理” 料理長「記憶に残るのが重要」

三重県志摩市で開催された「G7交通相会合」が18日に閉幕しました。各国の閣僚らが集まり厳戒態勢が敷かれましたが、その緊張を地元の料理が和らげました。 志摩市で18日、3日間の日程を終えたG7交通相会合。斉藤鉄夫国交相:「本当に良い所で開催していただいた。今回の成功は地元の皆さまのおかげと、心から感謝している次第です」 会合では、交通分野の脱炭素化やバリアフリーの推進など、各国が目指す方向性を「交通相宣言」として採択したほか、ウクライナからクブラコフ副首相も出席し、ロシアによる侵攻で打撃を受けたインフラの復興支援を確認しました。
また、賢島のサンセットクルーズや伊勢神宮の参拝など、三重の豊かな自然や文化に触れるプログラムも盛り込まれ、閣僚らは日本のおもてなしを楽しみました。
中でも盛り上がったのが、県と国が共催で開いた歓迎レセプションです。「高校生レストラン」でお馴染みの相可高校の生徒が、握り寿司とだし巻き卵を目の前で調理。
さらに、伊勢エビや豪華絢爛な刺身の盛り合わせなどがビュッフェ形式で提供されました。 このレセプションが果たした役割は大きかったといいます。一見三重県知事:「斉藤大臣からは、レセプションを含めたディナーですね、三重県の食材を堪能できて各大臣もすごく喜んでいますと。気持ちもほぐれたのか、話し合いがスムーズにいったという話をいただきました」
レセプションの料理は高級和風旅館の「賢島宝生苑」に任されました。メニューを考案したのは、料理長の東海幹人さん(59)です。 伊勢エビや伊勢マグロのお造りに、卵の殻を器がわりにした茶碗蒸しなど、見た目も美しい59種類の料理が提供されました。
東海さんに一押しの料理を聞きました。料理長の東海さん:「鳥羽産のサワラになるんですけども、カルパッチョ仕立てにしてございますが、生臭みもなくお召し上がりいただけると思います」
東海さんが普段作っているのは、和食を中心とした会席コースです。ビュッフェ形式も洋風の味付けも慣れない作業でしたが、サワラのカルパッチョは「カツオのたたき」の要領で皮目を炙って臭みを消すなど、和食の技を駆使して仕上げました。料理長の東海さん:「お刺身類はあまりお箸が進まないだろうという予測を立てていたんですけども、かなりお召し上がりになられまして、日本食の関心が高まっているんだろうなと感じました。記憶に残していただけることが一番重要であると考えました。姿造りの豪快さでありますとか、和食の繊細さでありますとか、特徴を持たした演出を心掛けました」
料理長の技とプライド、そして三重の魅力が詰まったおもてなし。今回の成功が次につながることを期待しています。料理長の東海さん:「四季を通じて三重県志摩市にはたくさんおいしいものがございますので、ぜひ足を運んでいただきたいと思います。夏の観光シーズンに向けて一層の起爆剤になるよう期待いたしております」